■巨人も村田修一をリストラ

 もう一人、松坂と同じようにリストラされたのが村田修一だ。契約満了を理由に巨人を自由契約となったわけだが、これは村田の力が落ちたからというより、昨オフのマギー獲得が遠因である。「巨人首脳は、今季途中から二塁にコンバートされたマギーの守備を疑問視しているんです。エラーは少ないんですが、それは単に守備範囲が狭いから。一、二塁間を狙い撃ちされ、二遊間で坂本勇人の負担が増えていたのも事実です。そんなことからマギーを三塁に戻すことになったみたいですよ」(巨人軍担当記者)

●“戦力外通告”は温情措置

 来季も村田が余ってしまうのだ。それでも巨人の“戦力外通告”は、村田への温情措置だという。「FAでは年俸がネックになって他球団も手を出しづらいだろうと、村田を自由契約という形で手放すことにしたんです。彼を欲しい球団が必ずあると踏んだんでしょう」(前同)

 村田は今季、開幕直後はスタメンから外されながらも、14本塁打、58打点という結果を残し、三塁の守備に関しては球界随一との定評もある。それなのに、現段階で村田獲得に名乗りを上げる球団は出てこいないのは、なぜか。「各球団とも三塁手は4番クラスがそろっているからね。強いて言えば、ロッテとヤクルトが狙い目なんだが、ロッテの井口資仁新監督や、ヤクルトの宮本慎也新コーチが、若手を育てる方針らしく、村田獲得に消極的なんだ。特に宮本コーチなんかは、球団が諸手を挙げて歓迎している青木宣親の日本復帰さえ渋っているくらいだからね」(事情通)

●年俸はいくらでもいいからと就職活動

 だが、村田本人は、それでもめげていないらしい。「年俸はいくらでもいいからと言って、水面下で必死の就職活動を続けているらしいよ」(前同)

 年俸さえ折り合えば、これほどお買い得な選手はいないはずなのだが……。松坂にしろ、村田にしろ、まだまだ「ここでは死ねない」という気概があるのは事実。剣が峰に立たされた2人には、今こそ「限界説」を吹き飛ばす大逆転劇を見せてほしいものだ。

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