■WBA世界ライトフライ級王者 田口良一

デビュー/2006.7.19 所属/ワタナベジム 通算成績/30戦26勝(12KO)2敗2分
生年月日/1986.12.1
身長/168センチ
血液型/A型
出身/東京都大田区

 2013年に井上尚弥から日本王座を奪われた試合が評価され、逆に世界への足がかりとした田口は、華奢そうなルックスで有名だが、飯田氏は「タフネスと伸びしろに関して、もっと評価されるべき」と特に推した。力強い一撃こそ持っていないが、過去6度の防衛戦では、しぶとい攻撃で相手を何度もダウンに追い込んだ。

■WBO世界ライトフライ級王者 田中恒成

デビュー/2013.11.10 所属/畑中ジム 通算成績/10戦10勝(6KO)
生年月日/1995.6.15
身長/164センチ
出身/岐阜県多治見市

 井上尚弥の登場からわずかに遅く中部地方に出現した田中は、中学時代に学業でも偏差値が70近くと優秀で、ボクシングでも学習能力が抜群に高いと評価されてきた。スピード出世での2階級制覇の中では、危うい場面も何度か作ってきたが、 積極的に強敵の挑戦を受けてきたからでもある。スピーディな攻防から絶妙な一撃で倒すのが得意。

■WBC世界フライ級王者 比嘉大吾

デビュー/2014.6.17 所属/白井・具志堅スポーツジム 通算成績/14戦14勝(14KO)
生年月日/1995.8.9
身長/161センチ
出身/沖縄県浦添市

 往年の「カンムリワシ」具志堅用高氏の秘蔵っ子は、今年5月、全試合KO勝ちで王座を奪取。師匠の防衛記録を塗り替えることを目標に掲げる沖縄の星は、次もKO勝ちなら浜田剛史氏の持つ日本記録15連続KOにまず並ぶ。荒削りだが、強敵であろうと、大舞台であろうと、臆することなく強打を繰り出す勢いが何よりもの武器だ。

■王座奪還を目指す! 山中慎介&井岡一翔

 王者を輩出しつづける日本ボクシング界だが、常に順風満帆なわけではない。最近でも、名王者だった山中慎介と井岡一翔が王座から退いた。

 抜群の左ストレートを持つ山中は、具志堅用高氏の持つ日本史上最多タイの13度防衛を狙って臨んだ試合で、ルイス・ネリにTKO負け、この1年前には内山高志が12度目の防衛に失敗するなど、新記録の目前で日本人の無敵神話が崩壊する悪夢が続いている。ことに山中の場合は試合後のネリにドーピングの陽性反応が出たため、余計な遺恨も残した。

 井岡は叔父・弘樹氏の悲願だった3階級制覇をはたし、王座に就いたが「結婚後に満足した練習ができていない」として、父・一法氏が単独会見で王座返上を発表した。

 ボクシング界のスター選手2人が大きく後退したのは痛手だが、山中はネリとの再戦に向けて復帰。井岡も再出発に期待したい。

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