由伸巨人は「V奪回への戦力」を整備できるのか?の画像
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 かつての栄光は遠く、屈辱にまみれたシーズンを送ったチーム。立て直しに必要なピースははたしてそろうのか…。

「新しい戦力を補強できるものはしたい。こちらが希望する人はなるべく来てもらえることを願っている」 11月13日、読売巨人軍の老川祥一オーナーは、万全の態勢で戦力補強に臨むことを、こう明言した。しかし、この言葉を多くのファンは、どう聞いただろうか。今季開幕前、巨人軍は総額30億円ともいわれる大補強を決行。FAで山口俊、陽岱鋼、森福允彦の3人、さらに助っ人外国人のマギー、カミネロを獲得するなど、湯水のごとく金を使った。しかし、結果はご存じの通り。V奪回どころか、4位でシーズンを終えた。「3年間優勝から遠ざかっており、昨年の30億円以上を費やしても優勝を、と上層部も躍起になっているようです」(夕刊紙デスク)

 ということで今回、本誌は、巨人が総力で挑む補強を、いち早く○×で判定してみた。

■高橋由伸監督は、4番打者の大砲を強く要請

 まずは、最大の問題だった主軸打者について。今季、最も多く4番に座った阿部の打率は.261、本塁打は15本。これには高橋由伸監督も「4番を打てる大砲を獲ってください」と強く要請しているという。そこで浮かんだ名前が、今季35本で本塁打王のゲレーロと、32本でリーグ2位のバレンティン。バレンティンはヤクルト残留が報じられたが、ゲレーロは、中日の2年7億円という提示を却下した。「3年で17億円という条件を主張しています。実はゲレーロは、前所属チームのドジャースと契約が残っていて、今季の年俸総額は5億7000万円。中日が、そのうち1億5000万円を払う形だった。5億7000万円の3年分で17億円ということでしょう」(専門誌記者)

 この金額を出せるのは、現状では巨人だけ。競争相手がおらず、ある意味で獲得へのハードルは低い。「アメリカ時代はベンチで喧嘩して、相手に耳を噛みちぎられたそうですが、中日では、そこまでの悪評はない。金額に目をつぶれば○ではないでしょうか」(前出の夕刊紙デスク)

●台湾や韓国の選手の名前も

 他にも外国人打者では、台湾代表の主砲・王柏融、韓国のハンファ・イーグルスのウィリン・ロザリオの名前が挙がっている。「王は台湾球界初の三冠王で、2年連続で打率4割をマーク。24歳と若く、将来の目標はメジャーだが、日本で技を磨いてから、と周囲に語っているそうです。ロザリオはドミニカ出身の元ロッキーズの捕手。12年に28本の本塁打を放って新人記録を作った。こちらもまだ28歳ですから、もし獲得できれば、2人とも◎ですね」(前同)

■マイコラスはメジャーリーグからオファー

 鹿取義隆GMが頭を悩ませるのが、マイコラスの去就だ。菅野智之と並ぶ働きだったが、「米4球団からオファーが来ている。本人も米国復帰の願望が強く、80%の確率で巨人を去るでしょう」(同)

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