NHK&民放5局「大みそか番組」仁義なき大抗争の画像
NHK&民放5局「大みそか番組」仁義なき大抗争の画像

 一年の掉尾を飾る番組制作で、夜も眠れない日々を過ごす関係者たち。“勝利”を手にするのは、どの局か!?

■『NHK紅白歌合戦』は安室奈美恵の出場も絶望的

 大みそかに向け、テレビ業界の視聴率抗争が水面下で激しさを増している。「『NHK紅白歌合戦』に民放5局がどこまで迫れるか。また、民放の年末番組で7年連続王者の『ガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の牙城は崩れるのか、どの局も番組構成と出演者交渉に余念がないようです」(広告代理店社員)

  この数年、NHK紅白の視聴率は40%前後。この数字はキープできるかと思いきや、今年は事情が違う。「紅白の“雲行き”が怪しいんです。総合司会こそ内村光良と桑子真帆アナのサプライズ人事となり、紅組の司会を国民的女優の有村架純が務めますが、肝心の出場歌手に目玉が見当たらないんです。さらに、“サプライズ演出”も、まだ準備できていない様子」(前同)

 それだけでない。期待が高かった安室奈美恵の出場も絶望的だというのだ。「出演交渉の難航で焦ったNHKが、あろうことか安室の“天敵”に相談したようなんです。これが彼女の耳に入り、態度をさらに硬化させた」(芸能ジャーナリストの黒川良一氏)

■『ガキの使いやあらへんで!』に大物芸能人が行列

 NHKの“自滅”をチャンスと攻勢をかけたい民放各局。その最有力は間違いなく日本テレビだろう。8年連続の民放トップに挑む『ガキの使い』は、もはや紅白と並ぶ年末の風物詩。昨年は17.7%と、2番手にダブルスコアの差をつけた。今年も例年通り、大物芸能人が“笑いの刺客”として芸能人生命を懸けたギャグに挑み、ダウンタウンらに襲いかかる。

「昨年話題になったのが、イケメン俳優・斎藤工と大御所俳優・西岡徳馬でした。大声で“ジャースティース!!”と叫ぶサンシャイン池崎のギャグを、斎藤が完全コピー。西岡は、吉本新喜劇の人気ギャグに挑戦。イケメンと大御所に似つかわしくない演出は爆笑と話題を生み、その後、2人の仕事が増えるほどの影響力。今年は出たい大物芸能人が行列するほどです」(テレビ誌記者)

 気になる今年のターゲットだが、その一人が袴田吉彦。しかも、どぎつい不倫ネタだという。「今年1月に“アパ不倫”が発覚して9月に離婚しただけに、これまで不倫の話題はNG。でも、『ガキの使い』なら今後の“売り”になると快諾したようなんです」(芸能プロ関係者)

 ちなみに、ダウンタウンの松本人志は昨年、「もう辞めたい」と公言していたが、「実際には、そんな話は皆無。ウチが手放す気がないうえに、そもそも、松本さんがヤル気満々です。視聴率はもちろん、年明けには未公開シーンを公開する番組が作れますし、これまでシリーズ通算300万枚もDVDを売り上げているんです。お互いにウィンウィン」(日テレ関係者)

■『RIZIN』で日馬富士VS清原和博!?

 テレビ誌記者が「NHKと日テレのガチンコ抗争」と話すように、この2局につけ入る隙はなさそうだが、そこには、あるワケが……。「大みそかは、意外にもスポンサーがつきにくいんです。音楽番組は紅白と被るため当然ダメですし、純粋なお笑い番組に賛同してくれる企業もなぜかない。そこで各局、前年の番組を基本にしてスポンサーを継続する方向にシフト。NHK、日テレに次ぐ“3番手争い”が目標になっているんです」(前出の黒川氏)

 昨年の3番手は、フジテレビの格闘技イベント『RIZIN』とテレビ朝日のバラエティ『くりぃむVS林修!年越しクイズサバイバー』で、視聴率はともに7.1%。両局ともに、昨年と同じ番組で勝負する。

 フジの『RIZIN』は3年連続での放送だ。「2000年代に大みそかの格闘技イベントが定番化し、03年に『K-1』のリングで対戦が実現した、元横綱・曙とボブ・サップの一戦は、瞬間的にではありますが、裏の紅白をしのぐ視聴率を記録するなど、大変な盛り上がりでした。しかし今年は、格闘技ファン注目の那須川天心や堀口恭司の出場こそあるものの、世間にまで届くカードはない」(スポーツ紙記者)

 視聴率7%台の維持にも黄信号が点灯する中、一発逆転があるとすれば、貴ノ岩への暴行事件で引退したばかりの元横綱・日馬富士(33)の参戦だろう。「11月29日の会見で、RIZINの榊原信行実行委員長は“大みそかで勝負するほど、モンゴル、大相撲、そういうキーワードは欲しい。ギリギリまでやってみたい”と担ぎ出しに意欲を見せました。立件の可能性もあるだけに、実際の出場は難しそうですが、リングサイドにでも現れれば大きな話題になるでしょう」(前同)

 また、水面下では“あの男”にも接触を図っていたという衝撃情報もある。「元プロ野球選手の清原和博です。フジは逆転への“武器”としたいんですが、ギャラの高さと執行猶予中であることがネック」(同)〈日馬富士VS清原〉なんてカードが実現すれば、紅白すら一発KOする!?

 一方、テレ朝の『くりぃむVS林修!年越しクイズサバイバー』だが、「制作費は、通常の改編期特番レベル。大みそかに息巻いたところで、年間の視聴率争いや広告収入に、そこまで影響がないと、力みが一切見られません。とはいえ昨年は、制作費が数億円のフジ『RIZIN』と並ぶ成績を収めていますから、費用対効果は抜群」(前出のテレビ誌記者)

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