モラハラ夫の特徴をチェックリストで診断!その対処法とは

 嫌みや小言、人格を傷つけるようなことばかりを言ってくる。機嫌が悪いと無視してくる。その日の行動を逐一報告するよう指示されたり、メールや財布のチェックを当然の権利のように繰り返す……。世の中には、そういった精神的DV(ドメスティックバイオレンス)ともいえる言動や行動を妻に繰り返す「モラハラ夫」がいるのだが、殴る、蹴るといった目に見える暴力でないため、表面化しづらいのが厄介である。そんなモラハラ夫に、妻はどう対処していけばよいのか。

■モラルハラスメントとは?

「モラルハラスメント(モラハラ)」とは、「言葉や態度によって、人の心を傷つける精神的な暴力」で、家庭や職場などで日常的に行われることが多い。主なモラハラ行為としては、「言葉の暴力」や「無視」「見下したような態度」など。相手に直接危害を加えてはいなくとも、陰湿な言動や態度で相手の心身にストレスや苦痛を与えるため、「目に見えない暴力」ともいえる。

 上司や先輩など“立場が上の者”が、部下や後輩など“立場が下の者”に対して、権力を行使しながらいじめや暴言を行う「パワーハラスメント(パワハラ)」に対して、モラハラは対等な関係でも起こり得るし、また“立場が下の者”が“立場が上の者”に行うこともある。目に見える分かりやすい暴力でないため、モラハラ行為をしている者も、モラハラ被害を受けている者も“自覚”を持ちにくい側面があり、また周囲にいる者も気づきにくい。被害者は加害者にマインドコントロールされてしまうこともある。そして夫婦間で発生したモラハラは離婚原因にもなり得る。

■モラハラ夫の特徴

 妻に対してモラハラ行為を行い、妻を支配したがる「モラハラ夫」。夫からモラハラ被害を受けることによって妻は自己肯定感を失い、「自分は何もできない人間」「夫を怒らせてばかり」と自分で自分を責めがちになる。あるいは「こんな夫の面倒を見ていられるのは自分しかいない」と、モラハラ夫との共依存関係に陥っている場合もある。

 また、モラハラ夫は外では「いい人」「優しい人」で通っている場合もあり、夫の言動に対して苦痛や違和感を覚えながらも被害を自覚しにくかったり、周囲に訴えても信じてもらえなかったりするという側面もあり、夫による妻へのモラハラ行為は表面化しにくいのが現状だ。そして、結婚してから、あるいは子どもが生まれてからモラハラ行為が増える場合も少なくなく、結婚前にモラハラ夫になると見抜くのは至難の業である。

 具体的に、夫のどのような行為がモラハラに該当するだろうか?

●チェックリスト

□「無視」

 妻との会話、電話、メールを無視したり、わざと応答しない。無視することで妻に圧力を与える。

□「言葉の暴力」

 妻が不愉快に感じる、プライドが傷つくような言葉を投げつける。「どんな親に育てられたんだ」「おまえなんか何をやってもダメ」「母親として失格」「そんなことも分からないのか」など。妻の容姿、学歴、仕事、友人関係、実家などについて嫌みや難癖をつける。また、「誰に食わせてもらっているんだ」「家から出ていけ」「自殺する」などといった「脅し」もある。

□「責任転嫁」

 自分の責任であることも、妻が悪いと言い張る。妻を悪者にして、自分を正当化する。

□「嘘をつく」

 自分をより強く見せたい、自分が優位に立ちたい、あるいは逆に同情を誘うために、妻に嘘をついたり、事実をおおげさに誇張したりする。また、周囲の者に対して「妻が家のことをしない」などと嘘をつき、同情を買おうとするケースもある。

□「ルールを押しつける」

 帰宅時間、毎日のスケジュール、食事の内容、家事の内容など、日常生活のあらゆる場面で細かなルールを作り、妻に従わせようとする。自分の都合でルール変更するのに、妻がルールに異議や不満を言うことは認めないことも。

□「妻の物を勝手に捨てる」

 妻の持ち物や大切にしている物であっても、自分の気分を害すると感じたら、妻の了承を得ることなく勝手に捨てる。また妻のファッション、ヘアスタイル、メイクなどに過度な口出しをしたり、妻がかわいがっているペットをいじめたりすることも。

□「メールや財布をチェックする」

 常に妻の行動や交友範囲を把握しておきたいため、妻のスマホやPCチェックを欠かさず行ったり、財布の中身(お金やレシートやカード)を逐一チェックする。

□「嫉妬深い」

 妻が自分(夫)の知らない世界を持つことを極端に嫌い、妻が仕事仲間、学生時代の友達、実家の家族、親戚などと仲良くしているとイライラし、妻に暴言を吐いたりして当たり散らす。

□「同情を誘う」

 妻を傷つける言動をしたり、過度な束縛を行う一方で、「俺にはおまえしかいない」「自分はこんなにつらく大変な思いをしてきたんだ」などと言って妻の同情を誘おうとする。話す内容に嘘や拡張が含まれる場合もあるが、話を聞かされた妻は「この人には私しかいない」「本当にかわいそうな人」とマインドコントロールされていくことも。

□「外づらが良く、職場などでは優しい人だと思われている」

 家庭では妻にモラハラを行う夫の中には、社会的地位や職場での評価が高かったり、友人たちから厚い信頼を得ている者もいる。

□「共感能力が欠如している」

 モラハラ夫には共感能力が欠如している者が少なくない。そのため、妻が自分の言動や態度で傷つくかもしれない、ということに想像が及ばない。

□「上から目線」

 何かにつけて妻に対して上から目線になり、「俺が稼いで生活させてやっている」「俺が住まわせてやってる」など、強い態度に出る。

□「打たれ弱い面もある」

 その一方で、モラハラ夫には精神的にもろく打たれ弱い人が多く、妻に対して上から目線な態度をとっていても、いざ反論や反抗を受けると、急に泣き出してしまうこともある(もちろん同情を誘う目的もある)。

□「突然、態度を豹変させる」

 さっきまで上機嫌だったのに、ささいな出来事がきっかけで、不機嫌になったり嫌みを言い出したりする。とりわけ、どういうときに不機嫌になるのかはっきりしない(同じような状況で、機嫌がよかったり悪かったりする)場合は要注意。

□「子どもを利用する」

 モラハラ夫の中には、子どもを自分の所有物やアクセサリーと見なす者、子どもに対しても同情を誘う言動(大げさな苦労話を聞かせるなど)を行う者、妻(子どもにとっては母親)の悪口を吹き込もうとする者もおり、子どもへの悪影響が懸念される。

●モラハラ夫は子どもに悪影響を与える

「母親にモラハラ行為をする父親の姿」や「いびつな夫婦関係」を目にしながら育つことで、子どもは傷ついたり苦しんだり、人格形成に悪影響を受けたりしかねない。子どもも母親同様に父親の顔をうかがうようになったり、いつも母親を苦しめている父親に嫌悪感を抱くようになったり……、あるいは「これが男女関係のあり方」と受け止めてしまう可能性もある。

●離婚するとき、モラハラ夫は子どもの親権を主張してくることも

 モラハラ夫が妻に離婚を求められても応じないことは往々にしてあるが、たとえ離婚に同意しても「おまえに母親の資格があるわけない」などと言って子どもの親権を主張してくる可能性がある。また、調停の結果、妻に親権が認められた後、養育費の支払いに応じようとしない者もいる。

■モラハラ夫への対処法

 自分の配偶者が「モラハラ夫」であると気づいたときの妻のショックやの大きさは計り知れないものがあり、友人や実家の親や兄弟から離婚を勧められてもとまどいを覚え、かといって夫のモラハラに耐え続けるのもつらい……と途方に暮れてしまう妻もいる。夫に愛情や未練が残っているため「どうにかして、夫を変えたい、変わってほしい」と願う妻もいる。はたしてモラハラ夫は変わるのか?

●モラハラ夫が自分のモラハラを自覚するかどうか

 夫のモラハラ度が比較的軽度だった場合、夫の言動を受け流しつつ、夫にチェックリストを渡してみるなどして、自分の行為がモラハラであることを自覚するよう、促すという方法もある。しかし中にはチェックリストを渡されただけで憤慨する者もいるので、過度な期待は禁物。

●出来事を整理し、証拠を残しておく

 即座に離婚の決意ができなかったとしても、いざというときのため、夫との間にこれまで起こったの出来事を思い出し、なるべく詳細に書き留めておく(いつ、どこで、誰と、どんなことがきっかけで、どんな状況になり、そのとき自分はどう思ったかなど。なるべく時系列に沿った内容がよい)。証拠となりうるものがあれば残しておく。

 今後は日記をつけるようにし、やはり夫との間にあった出来事の詳細を記し、また可能ならば夫の言動を録音・撮影しておきたいところである(ちなみに日記は、何年もつけていること、夫との出来事以外のことも記されていることで、より有効な証拠となる)。

●専門家に相談する

 記録や証拠を残しておくと同時に、ぜひやっておきたいのが、しかるべき専門家への相談だ。今の自分たち夫婦の状況を客観的に見つめ、この先どのような選択肢があって自分はどうしたいのかを冷静に考えるためにも、第三者への相談は重要である。相談先としては、公的機関(女性センター、人権110番、女性の人権ホットライン)、カウンセラー、弁護士などが挙げられる。最初に相談した相手の対応に満足できなかったとしても、そこでめげずに、異なる機関に連絡し話を聞いてもらおう。

●別居・離婚

 妻が夫のモラハラに耐える必要はなく、むしろ夫のモラハラ被害に遭った妻が「別居」や「離婚」を求めるのは、正当な権利である。たとえ夫が反省して「もう二度としない」と誓っていたとしても、それを信じてもう一度、夫を受け入れるかどうかは妻が決めることなのである。

 モラハラ夫が妻との別居・離婚を認めない可能性も十分にある。別居したい、離婚したいといった願望を正直に打ち明けたところで、かたくなに取り合おうとしない、どころかこれまで以上にモラハラがエスカレートする……なんてことにもなりかねない(モラハラ夫は常識が通じないということもしばしば)。だから、モラハラ夫との別居や離婚の際は、実行する前にあらかじめ専門家に相談しておくことをおススメする。そしてモラハラ夫に別居・離婚を認めさせるためにも、記録・証拠を残しておくことは重要である(万が一裁判になったときにも証拠として提出できる)。

■まとめ

 モラルハラスメントは、許されない行為である。どんな関係の相手に対しても、精神的な暴力であるモラハラを行ってもよいということにはならず、配偶者に対して行うモラハラは精神的DVともいえ、十分に離婚理由になりうる。

 夫が仕事ができようが、経済力があろうが、イケメンであろうが、高学歴であろうが、スポーツ万能であろうが、はたまた大恋愛の末の結婚だったとしても、とにかく、夫が妻にモラハラを加えることは許されないのである(もちろん、妻から夫へのモラハラも許されない)。そして、モラハラ夫の被害を受けている妻が、我慢する必要はないということも、心に留めておきたい。

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