●お宮参りの参加者

 かつてのお宮参りは、母親は産後の忌明け前(※忌明けは産後75~100日後)である、赤ちゃんは父の家系の孫である、という考えに基づき、「赤ちゃん・父親・父方の祖父母」で執り行うのが慣例であった。しかしこの慣習も現代ではすっかり薄れてきており、最近は、「赤ちゃん・両親・母方の祖父母・父方の祖父母」で参加する家庭が増えている。また、祖父母が遠方に住んでいるなどの理由で、「赤ちゃん・両親」のみで参加する家庭も少なくなく、お宮参りの参加者はそれぞれの家庭がそれぞれの事情に合わせて決定すればいい、となっている。

 ちなみに、お宮参り(記念撮影含め)の際に赤ちゃんを抱くのは、昔は「父方の祖母」とされており、父方だけでなく母方の祖父母もお宮参りに参加するようになった現代でも、かつての慣習の名残りで父方の祖母が赤ちゃんを抱くケースが多く、もし父方の祖母が参加していない場合は、母方の祖母が抱く傾向にある。とはいえ、そこに強いこだわりがあるわけではなく、誰が抱いてもいいというスタンスの家庭が多い。

●食事会やあいさつ回り

 かつてはお宮参りの後、赤ちゃんのお披露目という意味合いも込めて、親戚やご近所にあいさつ回りをするという慣習があった。そういった慣習が残っている地域も少なからずあるものの、現代ではお宮参りの後みんなで食事会を行うという家庭が増えてきている。近所のレストランで行ったり、ケータリングサービスを利用したり、その形態もさまざまだが、やはり赤ちゃんとお母さんの体調を優先し、無理のない範囲で行うのがおススメだ。

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