IFHAという名前を聞いたことはありますか。International Federation of Horseracing Authorities、国際競馬統括機関連盟……日本のJRA、フランスのギャロ、香港の香港ジョッキークラブなど、競馬を主催する人たちが集まり、世界基準のルールなどを決めていく組織で、1967年に開かれた第1回大会がパリで行われたことから、“パリ国際競馬会議”とも呼ばれています。

――聞いたことがあるような、ないような……。という反応がほとんどだと思います。レースレーティングの平均値により、毎年、世界のG1トップ100レースを決めたり、競馬ファンの方なら一度は聞いたことがあるであろう、ロンジンワールドベストホースレースランキングや、ワールドベストジョッキーを発表しているところ……と言えば、分かるでしょうか。

■IFHAから国際功労賞!

 このIFHAから、国際功労賞……競馬界発展のために多大な貢献をもたらしたホースマンに贈られるという名誉ある賞をいただきました。騎乗依頼をいただけば、それが日本であろうと、海外であろうと、鞍と鞭をバッグに詰め込んで出かけていく。それが騎手として当たり前だと思い、ずっと通してきたことで、国際化に貢献した!? と問われると、いまいち、自信はないのですが。競馬に対する姿勢を評価していただいたということは、うれしい限りです。

 思えば、20世紀の最後の一日、2000年12月31日には、アメリカのサンタアニタ競馬場で騎乗していました。なかなか、騎乗馬を確保することができず、楽しいことばかりではなかったアメリカでの長期滞在競馬でしたが、あれも、これも、今となっては、いい思い出です。

 2017年は、初めての韓国競馬で、節目となる海外G1の10勝目を飾ることができました。ただ、騎手になる前から憧れていた凱旋門賞にも、ケンタッキーダービーにも、ブリーダーズカップにも、参戦できませんでした。

――2018年こそは! 名誉ある賞をいただいたことで、気合乗りは、いい感じで高まっています。

■G3兵庫ゴールドトロフィー、G1ホープフルステークスで2017年を締めくくる!

 でも、その前に。年内最後の競馬が待っています。まずは、27日、園田競馬場で行われる交流重賞G3「兵庫ゴールドトロフィー」(ダート1400メートル)。パートナーは、韓国で行われたG1「コリアスプリント」を勝ったグレイスフルリープです。

 そして、JRAのフィナーレは……28日、中山競馬場で行われるG1「ホープフルステークス」(芝2000メートル)が待っています。G1コンプリートに王手をかけていたはずが、新たに2つも新設され、マジック3からスタート。キタサンブラックで、幸いにも、「大阪杯」を制することができ、現時点でマジックは2。いやがおうにも気合が入ります。しかも、パートナーは、来年のクラシックを意識させる一頭、ジャンダルム。気持ちよく2017年を締めくくれそうです。

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