毎週日曜日の１８時３０分から放送されている国民的アニメ『サザエさん』（フジテレビ系）。同作は何十年たっても変わらない、何気ない日常のエピソードを届けており、その変化のない平和さが視聴者に安心感を与えてくれている。しかし、時には心を揺り動かされるエピソードが放送されることも。今回は２０１７年に放送された、ちょっと変わった『サザエさん』の話を紹介していこう。
■波平とフネの「イチャイチャ」事件
まずは８月２７日に放送された「かわいい愛情表現」の回。ある朝、波平が目を覚ますと、枕元に「愛するお父さんへ」と書かれた手紙があり、それを読んだ波平はフネにさりげなくアイコンタクトを送る。不思議に思ったサザエが理由を尋ねるが、フネは「ヒ・ミ・ツ」とごまかし、うれしそうな表情を見せる。
実はこの手紙は、フネが欲しいものを波平におねだりするために書いたものだったというオチ。しかし夫婦間の愛情という、ふだんの『サザエさん』ではあまりクローズアップされない話だったため、視聴者をどぎまぎさせてしまった。
■磯野家の「キラキラご先祖登場」事件
次は、９月１０日の『ＦＮＳ２７時間テレビ にほんのれきし』（フジテレビ系）内で放送された回で、磯野家のご先祖として「磯野藻屑源素太皆（いそのもくず・みなもとのすたみな）」なるキャラが登場した。波平そっくりのこの祖先は、お殿様の前でおはぎ３８個を食べて称賛されたという逸話があるという。だが視聴者は、エピソードどうこうではなく、このキラキラネームのような名前に注目。放送中からＳＮＳで大きな話題を集めた。
■花沢さんの「猛烈アピール」事件
最後は９月２４日放送の“ハヤカワさんのボタン”と“どっちがうわて”。この回ではカツオに想いを寄せる花沢さんの、献身愛が話題に。前者のエピソードでは、カツオのために花沢さんがソーイングセットを購入。カツオの野球のユニフォームのボタンが取れると、花沢さんはどこからともなく話を聞きつけて磯野家を訪れ、ボタンをつけ直した。
さらに後者の回では、１人で公園のブランコに座っているカツオを発見し、「しばらく家に帰れないんだ」というカツオのひと言で、「分かった、お姉さんを怒らせたのね」と状況を察知。「一緒に行ってお姉さんに謝ってあげる」と、カツオを家に送り届けていた。１日の放送で２話にわたって行われた花沢さんの猛アピールに「花沢さんと結婚しちゃえ」とネット上でエールが送られた。
いつまでも変わらない日常を描いている『サザエさん』だが、エピソード毎に個性があふれている。しばらく『サザエさん』から離れていた人は、もう一度見直すと、意外な面白さに気づけるかもしれない。
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