病院豆知識「医者の誤診」から身を守る鉄則

 ドクターだって人間。誰にだって間違いはある。だが、そうやって諦めたら、貴方の命が危ないゾ!

■市川海老蔵の妻・小林麻央やJOYも…

「あまり表沙汰になりませんが、医師が病気を見落として手遅れになったり、誤診によって治る病気も治らない、あるいは不要な薬を処方されて副作用に苦しんだりするケースは、今でもかなり多いんですよ」 こう話すのは医療ジャーナリストの牧潤二氏だ。

 昨年6月、乳がんで急逝した市川海老蔵の妻・小林麻央さん(享年34)も、担当医師ががんを見落とし、早期治療ができなかったことが死を早めた一因ともいわれている。「彼女は14年2月に人間ドックで乳房にしこりが発見されたのですが、医師は“(授乳中だから)心配ない”と診断しました。ところが、8か月後の再検査でがんがリンパまで転移していたのです。2月の段階で対応していれば助かったかもしれないといわれました」(芸能誌記者)

 また、タレントのJOY(32)もラジオ番組で「肺結核をただの風邪と誤診されて治療が遅れ、一時は命も危ない状態になった」と告白している。冒頭の牧氏が次のように説明する。「結核患者が激減したため、若い医師は咳などの症状で結核をあまり疑わなくなりました。このため患者が放置され、大阪などの西日本では二次感染も懸念されています。誤診が多いのは、結核をはじめとする感染症と認知症などの精神疾患、そして、がんの誤診や見落しが多いとされています」

 感染症の場合、原因となる菌を検査機関で特定しなければならないが、JOYのように、風邪だろうと予断に満ちた診断をされて病状を悪化させることが少なくない。

■認知症の診断には入念な問診が必要

 また、認知症などの精神疾患は診断の難しい病気だ。加齢による“もの忘れ”と診断されたが実は認知症だったというケースも多い。だが、この病気の場合はまったく逆のパターンもある。都内のベテラン開業医は、その典型的なケースに出合ったという。

「60代の奥さんが、別の病院で初期の認知症と診断された夫を連れてきたのですが、夫は忘れっぽくて、いつもボーッとしていることに加え、手のむくみもありました。認知症で手のむくみが出ることはあまりないため、血液検査をしたところ、甲状腺の機能低下と判明。甲状腺ホルモンの服用で、この患者の症状は劇的に改善しました」(開業医) 認知症の診断には、入念な問診が必要なのだ。

■がんの誤診は命に関わる

 がんの場合、誤診や見落としが命に直接関わる。昨年11月、岐阜県中津川市の市民病院が、がんを見落としたとして、患者遺族に7000万円の賠償金を支払うという例があった。「その男性は、11年にお尻にしこりができて同病院を受診した際、悪性ではないと診断されましたが、その3年後、股にしこりができて受診したところ、がんの転移であることが判明。その男性は別の病院でがんの治療を受けたのですが、56歳の若さで亡くなりました。遺族はお尻の腫瘍の段階でがんと診断されたら助かったはずだと裁判を起こし、病院はこれを認めて賠償したんです」(地元紙記者)

 実は、このように病院側が誤診を認めるケースは非常に珍しいという。「医療過誤や誤診は証明が難しいうえ、相談に乗ってくれる機関もありません。患者や、その遺族は不審に思いながらも泣き寝入りするケースが多い」(牧氏)

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