パイロット派? ペリカン派? 「子ども向け万年筆」の性能を試してみた!

 オトナの筆記具といえば、「万年筆」をおいて他にないだろう。いい値段してるくせに、5~6年もしたらガタがくるパソコンに比べ、万年筆は文字通り「万年」……とはいかないにしても、そこそこ長い期間使えるのは間違いない。

 下世話な話題で鳴らす『日刊大衆』の記事だって、パソコンの代わりに万年筆で書いたら格が上がるのではなかろうか。ところが、万年筆にはひとつ問題がある。良い物を買おうとすると、とにかく値が張るのだ。柄の部分に蒔絵を施したり、ペン先を18金でこしらえたりすると、価格は楽に20万円を超えてしまう。

 安倍首相や麻生副総理のような生まれついてのセレブならともかく、増税にあえぐ庶民にはなかなか手を出せる金額ではない。

 そんな中、日刊大衆取材班が注目したのは、「子ども向け万年筆」。万年筆市場の裾野を広げるため、未来の消費者を育てるべく、子ども向けの商品を廉価で製造しているメーカーもあるのだ。

 ということで今回は、国産メーカーからパイロット「万年筆 カクノ(細字)」(某通販サイトで税込価格995円)と、舶来品でペリカン社の「ペリカーノ・ジュニア」(同1571円)を使い比べてみた。

 使用したインクは、それぞれの万年筆メーカーが販売しているカートリッジの「レッド」。

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それぞれのロゴを描いてみた。上が「ペリカーノ・ジュニア」、下が「万年筆 カクノ」。

 2つを比べてみて感じたのは、パイロットのほうがペン先が硬いこと。上下左右にペンを動かすぶんにはいいのだが、円を描くような動きの際はペン先が紙に引っかかるような感覚があり、またインクの出も多くはない。インクは海老茶色寄りの赤色だ。

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パイロット「万年筆 カクノ」は少しペン先が硬い印象。

 なお、どういうわけか、字の部分を塗りつぶしている間にインクが出なくなってしまうトラブルもあった。そのため、洗面所でペン先を洗い、インクの通りが良くなってから書き直すことに。「PI」と「LOT」の濃さが違うのはそういうわけである。たまたまこの商品がそうだっただけかもしれないが、メーカーには改善を願いたい。

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子ども向けに「指の位置」を教えてくれるグリップも特徴のペリカン社「ペリカーノ・ジュニア」。

 一方のペリカンは、インクの出は滑らか。太い線が描け、どの方向にもストレスなくペン先を動かすことができる。あえて苦言を呈せば、インクの出る量が多いことくらいだろうか。ご覧のとおり、ロゴのペリカンの絵が潰れてしまいそうになっている。

 また、グリップの部分に工夫が凝らしてあり、「正しい位置」に指をおけるようになっているので、小さい子どもにペンの握り方を教えるのにはいいだろう。インクの色は、ちょっとオレンジがかった赤色。

 結論としては、筆圧が高く、細い字を書きたい人はパイロットの製品を、逆に筆圧がさほど高くなく、字のほかにスケッチなどにも使いたい人はペリカンの製品がいいのではなかろうか。

 最高級の万年筆を購入する前に、ぜひとも子ども向け製品で書き心地を試していただきたい。自分に合ったものが見つかるはずだ。

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