今年の日経新春杯はバリバリのオープン馬で出走を表明している馬が少ない。準オープンを勝ちたての馬や、なんならまだ準オープンの身でも距離、コースの適性次第では好走できそうだが、それらの馬については執筆時点ではまだ動向がつかみきれない。まずはオープン馬の中から注目すべき馬を抽出してみよう。昨年の覇者、◎ミッキーロケットに再現を期待したい。昨年は55キロ、今回はおそらく57キロか57.5キロでの出走になるが、馬齢重量との差で考えると、さほど大きな問題ではない。

■G1天皇賞(秋)のダメージが心配だったが…

 この馬を買うにあたって安心できる材料が、前走の中日新聞杯2着だ。2.5キロのハンデ差があったメートルダールに負けたとはいえ、レース内容も悪くはない。ミッキーロケットの場合、天皇賞(秋)のダメージが心配だった。あのような道悪で走り、しかも大敗した場合、その次走以降に心身のダメージが残ることもある。中日新聞杯の2着はその結果そのものというより、ダメージを否定したという意味では、プラスと考えられる。

 個人的な話になるが、2016年秋にオーストラリアのレーシングヴィクトリアで外国馬招聘にあたっている方に「呼ぶのに良いと思われる日本馬はいないか?」と聞かれ、私が挙げたのが当時3歳秋のこの馬だった。日本だとG1勝ちまでは微妙だがG2なら勝負になり、向こうへ行ってコーフィールドカップなど2000~2400メートルのG1なら勝負になるのでは、というイメージは、今も変わらない。

■ハンデが重くないソールインパクト

 ○にソールインパクト。この馬の場合は◎と異なり、まだ持ちハンデが重くないという点が魅力だ。新潟記念に続いて準オープンでも馬券の対象外まで負けたときにはどうなることかと思ったが、その後立ち直ってきた2戦を見ると、やはり距離はあったほうがよいのだろう。今後は2000メートル超のG2、G3を攻めていくことになるだろうが、今回のハンデでG2の賞金に挑めるのはおいしいタイミング。陣営もそれなりの仕上げでくるはずだ。

 ▲にロードヴァンドール。距離は微妙なところだが、今回は頭数も集まらない可能性が高いし、単騎で楽に逃げられるとなったらやはり怖い。変に距離を意識せず、4角で突き放す形を作れれば面白い。直線平坦の京都コースでは、常に逃げ残りに警戒する必要はある。

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