■秋の七草、七種の意味と花言葉
それでは「秋の七草」をもう少し詳しく見ていこう。
(1)萩(はぎ)ーーーハギ
クサカンムリに秋と書く、秋を代表する野草の1つである。彼岸に供えるおはぎの語源であり、根を煎じて飲むとめまいに効果がある。花言葉は「思案」「前向きな恋」「柔軟な精神」など。
(2)尾花(おばな)ーーーススキ
中秋の名月をめでる「お月見」に欠かせないのがススキ。穂が動物の尾に似ていることから、尾花という名前がついた。花言葉は「生命力」「悔いなき青春」「心が通じる」など。
(3)葛(くず)ーーークズ
葛餅や葛湯、葛きりなどの材料として現在でも広く親しまれている。また根を乾燥させた葛根は解毒作用のある漢方薬として有名である。花言葉は「治療」「活力」「恋のため息」など。
(4)撫子(なでしこ)ーーーカワラナデシコ
清楚で奥ゆかしい日本女性を表す大和撫子という言葉は、この花から生まれた。清少納言も『枕草子』の中で撫子は草花の中で1位2位を争うほど美しいと述べている。花言葉は「純愛」「貞節」「いつも愛して」など。
(5)女郎花(おみなえし)ーーーオミナエシ
どんな美女より美しいため、この名前がついた。根と茎には解毒・鎮痛・利尿といった薬効もある。花言葉は「美人」「はかない恋」「約束を守る」など。
(6)藤袴(ふじばかま)ーーーフジバカマ
乾燥させると良い香りがするため、香料としてシャンプーや香水などに使われている。かつて日本各地に群生していたが、現在では数が減少し、準絶滅危惧種に指定されている。花言葉は「躊躇」「思いやり」「優しい思い出」など。
(7)桔梗(ききょう)ーーーキキョウ
形が美しいため、家紋のモチーフとして人気がある。根を乾燥させたものは痰や咳の薬として重宝されてきたが、現在では絶命危惧種に指定されている。花言葉は「気品」「誠実」「変わらぬ愛」など。