早いもので今年は平成30年。当時の小渕恵三官房長官が新元号を発表したのが、つい昨日の出来事のように感じている御仁も少なくないのでは?(文中敬称略)
【Q1】『一杯のかけそば』ブームで実際にあったのは?
平成元年(1989)といえばバブル経済爛熟期。リクルート事件が世間を騒がせ、ソニーがコロンビア映画を、三菱地所がロックフェラー・センターを買収し、テレビではトレンディドラマが人気を集めていました。神奈川県川崎市の竹やぶで1億円の札束が発見されたのもこの年のことです。
一方で、そんなバブリーな世の中の流れとは真反対な現象もありました。それが『一杯のかけそば』ブームです。『一杯のかけそば』とは、毎年大晦日、札幌のある蕎麦店にやってきて、1杯のかけそばを3人で分けて食べる母子と、店主夫妻のふれあいを描いた童話でした。では、ブームの過熱ぶりを象徴する出来事として、実際にあったのはどれ?
(1)衆議院予算委員会で野党議員が同作を朗読した
(2)森進一が『一杯のかけそば』という曲を歌った
(3)すぐにテレビドラマ化され、店主を田中邦衛、母親をいしだあゆみが演じた
【Q2】平成元年に若くして亡くなった著名人は?
激動の昭和は1989年1月7日をもって終わり、翌日から平成元年がスタートします。歌手・美空ひばり、漫画家・手塚治虫、実業家・松下幸之助、作曲家・古関裕而……。平成元年は、昭和を象徴する各ジャンルの第一人者が相次いでこの世を去り、一つの時代の終焉を世間にイメージづけました。
一方で、この年に若くして惜しまれつつ他界した著名人もいます。さて、これに該当するのは次の誰でしょう?
(1)アイドル・岡田有希子
(2)歌手・尾崎豊
(3)俳優・松田優作
【Q3】パ・リーグの投手部門二冠王は?
平成元年のプロ野球を振り返ってみましょう。セ・リーグは藤田元司監督率いる巨人、パ・リーグは仰木彬監督率いる近鉄が優勝。日本シリーズでは、巨人が3連敗からの4連勝の大逆転で日本一に輝いています。落合博満は中日に、清原和博は西武にいて、現・横浜DeNAベイスターズはまだ横浜大洋ホエールズで、ロッテはオリオンズ、ホークスの親会社はダイエー。セ・パ交流戦、クライマックスシリーズの導入は遠い未来(2007年)の話です。
同年のドラフトで野茂英雄が8球団の指名を受け、近鉄が指名権を獲得。イチローは高校1年生、松井秀喜は中学3年生でした。MVPは、パが本塁打王でもあるブライアント(近鉄)で、セは首位打者にもなったクロマティ(巨人)。ブーマー(オリックス)が首位打者・打点王とパの打撃二冠王に、セの本塁打王はパリッシュ(ヤクルト)、打点王は落合でした。
投手部門では、セの最多勝が斎藤雅樹(巨人)と西本聖(中日)で、最多奪三振は川口和久(広島)でしたが、パは1人の投手がその両タイトルを獲得しています。さて、それは次の誰?
(1)村田兆治(ロッテ)
(2)阿波野秀幸(近鉄)
(3)郭泰源(西武)
Q1=1【解説】公明党(当時は野党)の大久保直彦議員(故人)が、朗読により、貧しくも懸命に生きる庶民の存在を訴えました。
Q2=3【解説】がんを患った松田は、平成元年11月6日に40歳で他界。米映画『ブラック・レイン』出演直後で、国際的な活躍が期待されていた中での早すぎる死でした。
Q3=2【解説】阿波野は、この年がピークで19勝、183奪三振でチームの優勝に貢献しました。なお、阿波野、西崎幸広(日ハム)、渡辺久信(西武)、星野伸之(オリックス)ら、パの今で言う“イケメン”投手4名は「トレンディエース」と呼ばれました。