寒くてもグッスリ眠れる「熟睡術」冬の不眠は命にかかわる!の画像
寒くてもグッスリ眠れる「熟睡術」冬の不眠は命にかかわる!の画像

 まんじりともできず、心臓が急にバクバク鳴り出す瞬間、あなたは“突然死”の入り口にいる――ピンチを救済ッ!

 厳冬到来。寒いなぁ、きついなぁ、寝つきが悪くて眠りも浅いなぁ――こんな読者も多いことだろう。『宮元通りクリニック』(東京大田区)の渡会敏之院長によると、冬の不眠は「最悪」のひと言。風邪、インフルエンザばかりか、さまざまな大病を呼び込みうる“元凶”だと言う。「睡眠が十分でないと、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。加えて、慢性的な不眠症は、高血圧、糖尿病などの生活習慣病に結びつく。さらに、最悪のケースでは、自律神経がおかしくなり、心筋梗塞などの“突然死”につながることもあります」(渡会院長)

 春を前に、ポックリ逝くのだけは避けたいもの。そこで、徹底取材で分かった「寒くてもグッスリ眠れる」熟睡方法を伝授しよう。

 しかしながら、冬に眠れないのには、理由がある。「体が冷えると、自律神経は、交感神経が優位になります。そうして分泌されるアドレナリンは、意識を覚醒させ、人を眠らせまいとする。だからこそ、冬の不眠には“温めること”が最重要なのです」と言うのは、医療ライター。事実、布団を何枚も重ねたり、夜着を着込んだりして寝る人も多いが、実はこれは逆効果。寝返りが打ちにくくなり、安眠を妨げるのだが、一方で、「鉄板で使えるのはコレです。今、若い人の間でも流行っています」(前同)

 というのは、ご存じ、あの湯たんぽ。「100円ショップでも売っていて、低温やけど防止用のカバーまでそろいます。私も漢方医に薦められて数年前から愛用しています。湯たんぽを布団に入れておくと、30分もすれば、寝床はホッカホカ。グッスリ眠れますよ」(同)

 2リットルほどのお湯が入る湯たんぽであれば、翌日の昼頃まで温かさが保たれているという。安くてエコだし、オススメだ!

■トイレの後に眠れなくなるのはなぜ!?

 冬に熟睡できないのは、寒さに加え、寝室が乾燥していることも原因の一つ。かゆみや、喉の渇きで目覚めるのも、湿度が低く、空気がカラカラのためだとう。「冬の湿度で言えば、50~60%が快適に眠れる基準値。何もしなければ、多くの場合、この数値を下回ります。対応策として、加湿器がなければ濡れタオルを寝室に干すだけでもOKです」(医療メーカー開発スタッフ)

 水分が足りなければ、寝る前にガブガブ飲めばいいというのは、大間違い。夜間に起きる“頻尿”の問題にも目を向けたい。前出の渡会院長は「一晩に3回以上トイレに起きてしまう方は、病院で診察してもらう必要がある」と言い、こう続ける。「中高年になり、トイレに行く回数が増えるのは、男性の場合、前立腺肥大と過活動膀胱の2パターンが多い。でも、この2つは薬の処方も違うんですね。きちんと診断してもらい、自分に合った薬を飲めば、夜のトイレの回数を減らせますよ」

 トイレに行った後に眠れなくなるのは、廊下やトイレで体が冷えるのが原因。ここでも、やはり“冷え”が問題だが、それだからこそ、寝床のすぐそばにハンテン、厚手の室内スリッパなどを用意して、体を冷やさないようにしたい。

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