■運動や食事、入浴法に注意
寝具や寝室だけでなく、日常生活のひと工夫でもグッスリ眠れるコツがある。「冬は運動量が減るため、体温も上昇しづらく、これが熟睡を妨げます。通勤時に早歩きをしたり、一駅区間を歩いたりするなど、少しでも運動量を上げることを心掛けると、眠りの深さは大きく変わってきますよ」(スポーツインストラクター)
他方で、快眠を促す食事や飲み物もある。豆腐、納豆などの大豆類を積極的に食べるといい。「夜に眠くなるのは、睡眠ホルモンの“メラトニン”が分泌されるから。このメラトニンの分泌を促すのが“トリプトファン”というアミノ酸で、大豆はこれを多く含有しているのです。他に、アーモンド、バナナ、カカオ、牛乳なども同様の理由でオススメです。寝る前に、温かいミルクココアを飲むのもいいでしょう」(前出の医療メーカー開発スタッフ)
就寝前、入浴法のひと工夫でも睡眠は変わる。「40℃前後の湯に10分ほどゆっくり浸かって、温まり切ったら寝床に飛び込む。こうすると、体の深部の体温が自然と下がり、それに伴い体が休息状態になって、眠気が訪れます」(前出の医療ライター) 言うまでもないが、湯に浸かりながら眠るのはダメ、ダメ、絶対ダメ。溺れてしまいます!
■熟睡できるツボとは!?
一方、ズバリ、“熟睡できるツボ”が人体にはある。自分で簡単にできる“熟睡ツボ押し”を『武井鍼灸院』(埼玉県さいたま市)の武井重樹院長に聞いた。
1つ目が失眠。心身の緊張などをときほぐし、睡眠へと誘うという。場所は、足の裏、かかとの中央のへこんだところだ。「かかとにあるツボを、拳の固いところでトントントンと叩くようにします。ちょっと強めに叩くのがコツです」(武井院長)
2つ目が巨闕。肉体的な疲れ、ストレスを和らげ、不眠に効くという。みぞおちのすぐ下、押すと気持ちいいところがソレだ。「親指以外の4本の指で、押して離す。これを何回か繰り返します」(前同)
3つ目が完骨。耳の後ろにある、後頭部を覆うような骨の下の後ろ側にあるポイントだ。このツボは親指を使うべし。「押すというより、頭を指に押しつける感じです。私の施術では、刺激が気持ちよく、そのまま寝てしまう患者さんもいるぐらいですよ」
温かくして、リラックス。これが、熟睡の最重要ポイントと言えよう!