■生後1か月の赤ちゃんの注意点

 最初は何が何だか分からないまま無我夢中で行っていた赤ちゃんのお世話。てんやわんやの1か月が過ぎ、赤ちゃんとの日常生活にようやく慣れ、余裕を感じはじめる新米パパやママもいるだろう。とはいえ、油断は禁物。生後1か月の赤ちゃんの様子で気をつけておきたいものを押さえておこう。

●乳幼児突然死症候群(SDIS)

「乳幼児突然死症候群(にゅうようじとつぜんししょうこうぐん/SDIS)」は、それまで健康で元気だった赤ちゃんが突然亡くなってしまう病気で、0歳児の赤ちゃんに多く見られる。特に多いのは赤ちゃんが生後2~6か月の頃だが、生後1か月の頃から注意しておきたい。日本では、6000~7000人に1人の割合で発症するともいわれている。

 SDISの原因はまだ解明されていないが、厚生労働省は、SDISは早産児や低出生体重児に多く発症すること、うつぶせ寝・受動喫煙はどちらもSDIS発症リスクを高める可能性があること、逆に母乳育児はSDISの発症を低くする期待ができる、と見解を出している。これらのことから、SDISの予防策として期待できるのは、以下だ。

□うつぶせ寝をさせない

 SDISは、赤ちゃんがうつぶせ寝をしているときの発症が多い傾向にあるので、うつぶせ寝は避けたほうが安全。

□可能であれば母乳育児をする

 SDISの発症率は、ミルク育児の赤ちゃんよりも母乳育児の赤ちゃんのほうが低い傾向にある。

□受動喫煙を避ける

 両親が喫煙者である赤ちゃんは、両親が非喫煙者の赤ちゃんに比べて、SDISの発症率がおよそ4.7倍にまで増加するといわれている。同居家族や遊びに来た友人・知人に喫煙者がいる場合は、自宅外での喫煙を頼むなどして、赤ちゃんに煙草の煙を近づけないようにする。

□添い寝・添い乳をするときは十分に注意する

 一緒に寝ている最中に、大人の体が赤ちゃんを覆ってしまい、赤ちゃんを圧迫したり、窒息させてしまう恐れがある。SDISのリスクを回避するという点では、ベビーベッドが好ましい。

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