■「おしゃぶり」のメリット
赤ちゃんの気持ちを落ち着かせる、ストレスを軽減させる、リラックス作用のあるホルモンを分泌させる、といった効果が期待できるおしゃぶりには、以下のようなメリットが挙げられる。
●指しゃぶり防止
人生経験が短く、あらゆるものが新鮮で、興味を持ち触れたがるのが赤ちゃん。そのため、赤ちゃんの手はすぐに雑菌だらけになってしまうわけだが、その指を口に入れてしゃぶりだすとウィルス感染が心配になってくる。その点消毒して清潔を保つことが可能なおしゃぶりは雑菌によるウィルス感染のリスクが低い。
●ぐずり防止
多くの親は、外出時、電車やバスや飲食店や人ごみで赤ちゃんが泣き止まなかったら……という不安を抱えている。公共の場であるがゆえ、すぐさま授乳するわけにもいかず困ってしまった経験を持つママもいるだろう。そういったときに非常に便利なのがおしゃぶりで、赤ちゃんに与えると落ち着き、泣き止んでくれる。
●寝かしつけが楽になり、夜泣きが軽減する
眠りたいのにうまく眠ることができず、ぐずぐずしてしまうこともあるのが赤ちゃん。そんなとき、赤ちゃんにおしゃぶりを与えると安心し、スムーズに入眠してくれる。
●鼻呼吸の練習
喉に優しいだけでなく、雑菌予防や病気予防、虫歯予防にもなる鼻呼吸。赤ちゃんは鼻呼吸メインの子が多いものの、口呼吸メインの赤ちゃんの場合、おしゃぶりを与えることで鼻呼吸を定着させることができる。おしゃぶりを吸っている間は口がふさがれて口呼吸ができなくなるので、赤ちゃんは自然と鼻呼吸するようになるのである。
●乳幼児突然死症候群の予防
詳しいメカニズムはまだ解明されていないが、おしゃぶりを使っていたほうが、乳幼児突然死症候群を発症する可能性が低くなるという報告がある。
●親の負担を軽減させる
赤ちゃんにおしゃぶりを与えることのメリットをいくつか挙げてきたが、これらは、赤ちゃんだけでなく親の負担を減らすことにもつながる。それでなくても心身の負担の大きい育児。おしゃぶりを上手に活用することで親の負担が軽くなることもあるのである。
このほか、飛行機に乗るときにもおしゃぶりがあると、耳が痛くならずに済むともいわれている。