●サマータイムのデメリット

□システム移行や時刻表変更のコストがかさむ

 ひと言で時計の針を1時間進めるといっても、自治体や企業レベルでは、システムの変更に膨大なコストがかかる。また、夜間に行う花火大会のようなイベントが、より深夜帯になってしまうことも。

□生活リズムが狂う

 毎年のこととはいえ、急に1時間早く起きたり、行動したりすることは、特に高齢者にとっては難しいもの。なじむのに時間がかかったり、体調に異変が生じたりする人も現れる。

□交通事故が増える!?

 ニューヨーク市交通課によると、サマータイムに切り替わってから1週間は、交通事故の発生率が10%以上も増えたことがあるそう。また、カナダのブリティッシュコロンビア州では、交通事故が平均で23%増加するという。睡眠不足のドライバーたちが原因と見られている。

■実施している主な国と、その開始~終了日時

 欧米諸国を中心に採用されているので、その一例を紹介しよう。アメリカやカナダ、オーストラリアでは「デイライト・セービング・タイム(daylight saving time/DST)」という。ヨーロッパの多くは7か月間、アメリカは8か月間と、1年を通してサマータイムの方が長い。

【北半球】

●アメリカ

3月第2日曜日午前2時~11月第1日曜日午前2時
※アリゾナ州では廃止。※ハワイでは時差が30分。

●カナダ

3月第2日曜日午前2時~11月第1日曜日午前2時
※ブリティッシュコロンビア州の一部をはじめ、複数の地域では廃止。

●メキシコ

4月第1日曜日午前2時~10月最終日曜日午前2時

●ヨーロッパ諸国

3月最終日曜日午前1時~10月最終日曜日午前1時

【南半球】

●オーストラリア

10月第1日曜日午前2時~翌年4月第1日曜日午前3時
※一部の地域では廃止。

●ニュージーランド

9月最終日曜日午前2時~翌年4月第1日曜日午前3時

●ブラジル

10月第3日曜日午前0時~翌年2月第3日曜日午前0時

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