■「略式結納」で用意するもの

□結納品

 略式の場合3品目程度になることが多いのですが、これもやはり地域によるしきたりや相場の違いには留意しておきたいものであり、両家で話し合っておくことが大切です。ホテルの「結納パック」では、結納品もセッティングされることが多く、便利です。

□婚約記念品

 結納のときに贈られる婚約記念品。最も代表的なのは、「指輪」と「時計」です。とはいえ婚約記念品は略式結納の必須アイテムではありませんので、用意するかどうかは両家で話し合って決めます。最近では、結婚後を考えて貯金するために、記念品を用意しないケースが増えてきています。

□書状

 略式結納で必要となる書状は、「目録」と「受書」です。両者は対になっていて、「目録」は結納品の品目および数を確認し、「受書」は結納品を確かに受け取ったという証明書です。正式結納では、これらに加えて「家族書」や「親族書」を用意しますが、略式結納では省略されることが多いです。

□手土産

 手土産も、必須アイテムではありません。しつこいようですが、こちらも用意するか否かは両家で話し合っておく必要があります。一方が用意していて、もう一方が用意していない……という状況は、雰囲気を悪くする恐れもあるので、避けたいところです。用意することになった場合、よく選ばれるのは地元で評判のお菓子や特産品などですが、新郎新婦がお互いの親の好みを伝え合うなどして、相手の親に喜ばれる手土産を選びましょう。

■略式結納にふさわしい服装

 略式結納のときの服装は、両家で「格」を合わせることが大切です。

●新郎の服装

 新郎は、ブラックスーツもしくダークスーツ着用が一般的です。ネクタイの色は、白かグレーを選びましょう。新婦側が和装の場合は、モーニングや羽織袴を着用するという選択肢もあります。

●新婦の服装

 洋装の場合、ワンピースがおすすめです。肌の露出が少なくてドレッシーなデザインのものを選びましょう。和装の場合は、振袖、中振袖、訪問着、つけ下げなどがありますが、結婚後には着られなくなる振袖を選んでもいいでしょう。

●男親の服装

 当事者の新郎同様、ブラックスーツもしくはダークスーツ着用が一般的となっています。

●女親の服装

 洋装にしろ和装にしろ、新婦と格を合わせましょう。洋装の場合は、露出控えめのスーツもしくはワンピースが好ましいです。和装の場合、新婦が振袖着用ならば黒留め袖を選び、新婦が訪問着着用なら同じく訪問着を選びましょう。くれぐれも、新婦より「目立つ」ファッションとならないよう、注意しましょう。

 先方から贈られた結納品は風呂敷に包み持ち帰りますので、風呂敷は必ず持参しましょう。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6