家族が亡くなった後も、たびたびやってくるのが法事・法要。一周忌までは覚えているけど、それ以降はあいまいになりがちだ。その次の三回忌はいつで、何を行うべきなのか? 先祖供養の方法は宗教によって異なるが、ここでは日本で一般的な仏式の供養について詳しく紹介する。
■三回忌の法要はいつ行うのか
三回忌は、仏教の教えで定められた年に行う、死者を供養する「年忌法要(ねんきほうよう)」の行事のひとつ。「一周忌」などと同じ類で、該当年の祥月命日に実施する。祥月命日とは忌日ともいい、亡くなった翌年以降の命日を指す。節目に、親族をはじめ故人を知る人たちで集まり、しのび、供養するのが目的だ。
三回忌の法要は、故人が亡くなった年の翌々年に行う。祥月命日に日程の都合がつかない場合は、事前にすませるのが望ましい。施主は、故人の葬儀の喪主を務めた人物が行うケースが多い。
■三回忌の法事で施主が行うべき準備を徹底解説!
僧侶を呼んでお経をあげてもらい、集まった人たちで会食をする。時期によっては僧侶が多忙になるため、早めに予約をしておきたい。そのため三回忌を迎える約2か月前には準備に着手し、約1か月前には参列者の出欠確認をしておこう。その流れを、下記に詳しく解説する。
【三回忌法要の準備】
(1)会場を決める。家が檀家になっている菩提寺を利用するか、参列者が少ない場合は自宅でもいい。
(2)僧侶へ連絡し、祥月命日か、その前でスケジュールを調整。
(3)食事会の手配をする。大体の人数で仮予約。食事の価格帯は3000円程度から。和食のお弁当か、懐石料理が一般的だ。
(4)参列者へ出欠を確認。案内状の場合は、文面に句読点を使用しないこと。往復ハガキか一重の封筒に入れて発送する。少人数の場合は電話でもOK。
(5)参列人数を決定し、法事の会場と食事の会場などへ連絡。参列者に足腰の悪い人や、食べられない物がある人がいるかなども確認し、関係各所に伝えよう。
(6)参列者への返礼の品、引き出物を発注。価格は2000円前後が基本。乾き物のお菓子やお茶など、軽くて日持ちする食品や、生活用品なら洗剤など、消耗品が望ましい。品物にかけるのしは、水引が青か黄色の結び切りで、表書きに「志」または「荒供養」と書いた下に施主の家名を記す。
(7)僧侶へのお布施を用意。金額は3万~5万円、自宅へ来てもらう場合は別途車代として5000円~1万円を包む。金額は僧侶に「皆さんお幾らほど包まれていますか?」と相談してもかまわない。もちろん、他の檀家に相場を訪ねてみてもいい。お布施と車代はいずれも白い封筒に収め、裏側に旧字の漢数字で金額と、名前、住所を記入する。