■現在、体育の日は毎年違う!

 体育の日は10月10日と決まっていたが、ハッピーマンデー制度が採用され、2000年から10月の第2月曜日に変更された。

●ハッピーマンデー制度

 ハッピーマンデー制度とは、国民の祝日を月曜日に移動させ、土曜日・日曜日の週末と合わせて三連休とする制度のことである。国民が休暇を楽しむ機会を増やし、観光業などを活性化するのが目的だ。1997年の第2次橋本政権時代に提案され、2000年の小渕政権下で施行された。2018年現在、1月第2月曜日「成人の日」、7月第3月曜日「海の日」、9月第3月曜日「敬老の日」、10月第2月曜日「体育の日」の4祝日がハッピーマンデーとなっている。

【問題点】

 ハッピーマンデー制度には一定の評価がある一方で、廃止を求める反対意見も根強い。反対派が問題点として挙げているのは、祝日の本来の意味が失われるということである。例えば「成人の日」は本来1月15日に固定されていたが、これは日本では古来から小正月にあたる1月15日に元服の儀が行われていたためである。

 ハッピーマンデーの4祝日以外では、「春分の日」と「秋分の日」が、年によって日にちが変動する移動祝日となっている。両日とも天文事象が日にちを左右するため、前年2月に官報で発表されるまで、正式な日にちは分からない。

●「体育の日」が「スポーツの日」に戻るかも!?

 2020年の東京五輪にともなって、再び「体育の日」を「スポーツの日」という名称に変更しようとする動きがある。2011年にスポーツ基本法が、2015年にスポーツ庁が創設され、今やスポーツは「体育」という学校教育の枠を超えた大きな広がりを見せている。

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