■産褥期の過ごし方

 産褥期を安静に過ごすためには、とにもかくにも「休む」ことに尽きる。

●「布団を敷きっぱなし」で安静に過ごす

 授乳やおむつ替えといった赤ちゃんのお世話をしているとき以外は、極力布団で横になって、安静に過ごすことが大切である。授乳はさておき、赤ちゃんの沐浴(もくよく)やおむつ替え、哺乳瓶の洗浄などは可能な限りパパや他の家族が引き受けることで、ママの体の負担が減る。

●家事もなるべくやらない

 掃除や洗濯や料理といった家事全般も、産褥期のあいだはなるべくパスしたいところ。パパや他の家族が引き受けたり、代行サービスをお願いしたり、食品類もネットスーパーやデリバリーや冷凍食品を活用するとよい。「ホコリで人は死にません」という言葉もあるように、家事よりもママの体を休めることを優先させよう。

●湯船は控え、シャワーのみですませる

 妊娠・出産でエネルギーを消耗し尽くしているのが産褥期。身体の免疫力が低下してデリケートになっており、子宮口もまだ完全に閉じ切ってはいない。そのため、1か月検診で入浴許可をもらうまでは、湯船には入らずシャワーのみですませるように。とはいえ、身体を清潔に保つことは大切。特に会陰切開や帝王切開の傷口からの感染には気をつけたいので、産褥パットは4時間ほどで交換する。

●夜の営みは控える

 産褥期の体は、子宮が収縮しきっておらず、子宮口も閉じ切っておらず、会陰切開の傷も治癒していない、骨盤も開いたまま……とダメージだらけなので、夜の営みは大きな負担になる。そのため1か月検診で医師のOKが出るまでは、夜の営みは控える必要がある。

●外出は控えめに

 何度も述べてきたが、とにかく産褥期は身体を休めることが大切なので、外出は控えめにしておきたい。母乳相談などでやむを得ず外出する際はタクシーを利用するなどして、体への負担を和らげよう。

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