■葬式中に喪主が果たすべき役割と常識的なマナー
基本的に喪主が葬式中に果たすべき役割は、参列者からの弔問を受け止めることだけである。その他の葬儀に関わる実務は、世話役と葬儀会社に任せよう。
【葬儀の直前】
●席次・供花・弔電・弔辞の確認をする
失礼がないよう席次や供花の位置、弔電や弔辞の順番をチェックし、葬儀会社へ指示を出そう。
●服装を整える
和装でも洋装でも良いが、喪主の服装は喪服と決まっている。華美なメアメイクやアクセサリーは避けるのが常識的だ。参列者を迎えるため、早めに着替えて着席しよう。
【葬儀の最中】
●あいさつのマナー
通夜や告別式といった葬式の最中は、相手が目上の人であっても、祭壇の前に座ったまま弔問を受けて問題ない。むしろ、どの参列者に対しても平等に対応するのが礼儀である。焼香や献花の前後に参列者に一礼されたら、目礼で返礼しよう。葬儀の最後に、遺族を代表して喪主があいさつを行う。
【葬儀の直後】
●会食「精進落し」のホスト
かつては四十九日の法要後に行っていた精進落としだが、最近では火葬場から戻ったときに初七日法要も含めて会食することが多くなってきた。精進落としの席では、喪主は下座に座り、親戚やお世話になった人、僧侶といった聖職者を接待する役目を負う。また宴の最初と最後には感謝の気持ちと今後の願いを込めてあいさつしよう。
■まとめ
喪主としての役目は、精進落としを終えた時点で一段落する。しかし、一連の葬儀を終えた後にも、故人を送るためのさまざまな手続きや法要が待っている。家族や親族で手分けして乗り切り、故人の冥福を静かに祈る喪中に入りたい。