■外国人選手に大問題が!?

 阿部発言、首脳陣の指導力不足に続き、3つ目の火種は、中日から2年総額8億円で移籍してきた4番候補のゲレーロ。昨年は打率.279、35本塁打の成績を収め、日本野球にも十分対応できることを証明したが、もう一つ関係者を驚かせたのは、「元所属のドジャースでは問題児だったと聞いていたが、意外とおとなしい選手だったこと」(中日関係者)

 ただ、こんな声もある。「メジャー担当記者は、“巨人はよくゲレーロを取ったな”と言っていましたよ(笑)。ドジャースではチームメイトと耳を噛みちぎられるほどのケンカをしたこともあるトラブルメーカー。17年度、ドジャースは契約が残っていて年俸の支払い義務があるにもかかわらず、彼を中日に出した。つまり、“金は払うから出て行ってくれ”ということです。チームは変われども、NPB2年目。慣れてきてワガママになる、怠慢になった外国人助っ人は星の数ほどいます」(前出の記者)

 4つ目の火種は、このゲレーロ及び新外国人投手・ヤングマンの加入によって、外国人枠(1軍登録は最大4人)が足りなくなり、1人が使えなくなることだ。マイコラスに代わる先発ヤングマン、新大砲のゲレーロ、打線の中心・マギーは当確。抑えのマシソン、カミネロが降格候補だが、「どちらが消えるにせよ、これは大問題。昨年肩痛で投げられなかった澤村拓一、衰えが顕著な山口鉄也、西村健太朗らベテランセットアッパーに期待はできない。勝ちパターンが確立できないという大問題が生じますね」(スポーツライター)

■村田修一のクビに長野久義は涙を流し…

 そして、最後の火種は、“村田修一のクビ”だ。「そつないサードの守備に、16年は打率.302、25本塁打を残した村田を手放したことは戦力的にも問題ですが、あの辞めさせ方は選手たちに大きなショックを与えました」(前同)

 村田の退団が決まったとき、「選手としても人間としても尊敬していました」と涙を流した長野久義が典型だが、チームの功労者に対する非道な“仕打ち”は、必ず選手たちのメンタル面にも影響を与えるはずだ。黒江氏は「それだけではない」と付け加える。「結局、外様だからクビを切られたということだよね。過去にもそういうことがあったけど、あれでは村田がかわいそう。こんなことを繰り返していると、有力な選手が巨人に来なくなってしまいますよ」

 多くの火種を抱えたまま船出した由伸巨人。前途は多難だ。

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