個人的な印象として、牝馬は阪神JF→チューリップ賞→桜花賞と似たメンバーが好走することが多いようにも思える。コースが同じということもあるが、牝馬は仕上がりが早いため、能力のある馬が2歳時から能力を発揮している度合いが高いということもあるだろう。ただ、チューリップ賞→桜花賞の流れでいうと、チューリップ賞の惜敗組が本番で良い馬券になることが多い(大敗組では厳しい)。さきほどの3レースのうち、チューリップ賞は唯一穴っぽい馬が台頭する余地があり、しかし格上馬も馬券圏内に1~2頭入ってくるというイメージだ。実際にデータを見ても、阪神JFの1着馬と2着馬はチューリップ賞での成績がほぼ同レベル。阪神JFの3~5着馬もそれなりに馬券に絡んでいる。敢えて阪神JF優勝馬でない馬から入るという手もあるだろう。

■G1阪神JFの1~3着馬の取捨は!?

 今回は阪神JFの1~3着馬が出てきそうだが、以上の観点から敢えて前走2着の◎リリーノーブルを中心に推したい。阪神JFで敗れたのは決め手の差。当時の1、3、4着馬がサンデーサイレンス系という中で、ルーラーシップ産駒としてはよく頑張った。展開次第にはなるが、逆転は不可能ではない。

 当時3着の○マウレアはクイーンCでまさかの5着に敗れ、まだ収得賞金900万円の身。本番の出走権を獲得するためにもここは権利を取りたい一戦だ。仮にこれが阪神JFから直行での勝負駆けなら本命にするのだが、1走挟んでそこで5着というところから○までの扱いにした。ただ、権利取り優先の競馬をしてくることを考えた場合、この馬から入って3連複や3連単の3着固定を買うという選択肢もある。

 阪神JFの覇者▲ラッキーライラックについては、能力を疑うものではない。ただ連勝にこだわっているわけではないだろうし、ここは本番を見据えての仕上げになるはず。一番強い馬がここで負けて本番で巻き返すというのは牝馬戦線ではよくあること。そのパターンを意識しての▲であり、仮に本当にここで惜敗となると、本番では配当妙味を伴う本命馬になってくれる。

 阪神JF組以外では★スカーレットカラー。勝ち切れない馬だが、そのかわり相手なりに走る。アルテミスSの結果を見てもここで勝ち切るのは難しいだろうが、3着はありうる。

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