■「大吉=幸運」「大凶=不運」とは限らない!?

 「大吉」を引けば喜び、「大凶」を引くとガッカリするのが一般的。しかしどうも、そうとは限らない!? 吉凶の占いの結果は何を意味するのだろうか。

 「大吉」は、おみくじを引いた今が運勢のピークだという意味。伸びしろよりも下っていく可能性が大きい。逆に「大凶」なら、これから先は上がっていくしかないという啓示だ。陰陽道の考えでは、対極のものは反対に転じやすいともされている。そもそも「大凶」は少なく混ぜる寺社仏閣が多いので、引き当てる確率はレア。ある意味ではラッキーかも!?

■おみくじの読み方

 おみくじには吉凶や和歌だけでなく、さまざまな項目ごとの運勢やアドバイスが書かれている。改めて、項目ごとにどんな内容なのかチェックしておくと、より理解が深まるだろう。また、古い言葉で書かれているので、イマイチ理解しきれないこともある。基本的に「よろし」=いい、「出でず」=出てこない、「出ずべし」=出てくるだろう、の意味。べしは~だろう、というニュアンスだ。さて、以下に項目ごとの書かれている内容の一覧をご紹介しよう。

・願望/願い事の行方。
・失物(うせもの)/紛失したものの行方。
・争事/揉めごとの行方。
・学問/勉学や受験、資格試験などについて。
・転居/移住や引っ越しの時期や方角など。
・商売/商売運、仕事運。
・縁談/結婚運。
・恋愛/恋愛運。
・家庭/家族や親族の運勢。
・出産/妊娠の可能性やお産時の注意など。
・就職/縁がある仕事、就職や転職の運勢。
・旅立ち/旅行の運勢。
・待ち人/待っている人や探している人。または自分を導いてくれる人物について。
・病事(やまいごと)/健康、いまかかっている病気について。
・相場/株や投資について。
・便り/連絡が滞ることがないかどうか。
・方位/よい方角と悪い方角。
・抱え人/雇用人について。
・走り人/失踪している人について。

●関西で話題の「イチハラヒロコ恋みくじ」

 大阪府松原市にある「布忍神社」をはじめ、兵庫県の「二宮神宮」「北野天満宮」「六甲八幡宮」、熊本県の「山崎菅原神社」、愛知県の「清洲日吉神社」などで引ける、まったく新しいタイプの「イチハラヒロコ恋みくじ」が近年人気になっている。

 吉凶や和歌、イラスト、指南などは一切なく、言葉を使った現代アーティスト、イチハラヒロコによる「それでもあなたを愛したい。」「どたんばせとぎわ崖っぷち。」など、短くパンチのある言葉だけが大きく印刷されている。ユーモアセンスあふれるワードの数々に、何度も引きたくなるとSNSでも好評だ。

■おみくじを引くタイミングは? 引き直しOK?

 寺社仏閣でおみくじを引くタイミングは、まず手水舎で手を清め、参拝をした後に、心を正してくじを引こう。

「思った結果じゃないからやり直したい」という気持ちは分かるが、1日のうちに1回以上引くのはやめておこう。もし引き直したいなら、少し期間を空けるのがいい。初詣のときだけでなく、お参りをした後は、いつでもおみくじを引いていい。

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