■引いたおみくじは捨てるべからず!

 引いたおみくじはどうすべきか? これも明確な決まりがあるわけではないが、暗黙のルールが存在する。吉が出たら大切に持ち帰る。凶が出たら、みくじ箋を引いた寺社仏閣の、指定の場所の木の枝に結ぶ。

●持ち帰ってたまに読み返す

 持ち帰る場合は、財布などに入れて携帯する人が多い。最近では、持ち歩くためのおみくじ専用ケースなどが社務所で販売されていることも。家に神棚か、お札を安置するスペースがあれば、そこにまつっておくのもいい。

 おみくじは吉凶の占いだというだけではなく、その後の生活指針となるもの。立ち止まったときに見返すと、気づきがある。そして後々、願いがかなったり、もう自分には必要ないと感じたら、どこかしらの寺社仏閣へ返す。引いた場所でなくともかまわないが、お寺で引いたならお寺へ、神社で引いたのなら神社へ。所定の場所の木の枝に結び、返そう。おみくじは神様からのお告げ。無造作にポイ捨てだけはしたくない。

●木に結ぶのは、木の精のパワーにあやかるため

 一旦は持ち帰るにしても、最終的におみくじは寺社仏閣に返すもの。それも、木に結ぶものとされている。結ぶという行為に神様と縁を結ぶ意味があり、木には精霊が宿ると考えられている。それらのパワーにあやかろう。

 折り方や結び方は特に決まっていない。素材は大抵薄い紙なので、難なくできるはずだ。みくじ箋をタテに折り、2ヵ所を自分の方に向けて折ってクロスさせると結びやすい。木を傷つけないよう、そっと結ぶのもポイント。結ぶ際、逆手で結ぶと願いごとがかないやすくなるという説もある。困難を乗り越えて願いや縁を結ぶという意味だ。試してみるといいかもしれない

■まとめ

 おみくじは、神様仏様とカジュアルにコミュニケーションを取る方法のひとつといえる。一人で真剣な思いを持って参拝し、引くのもいい。家族や友達と一緒に引いて「大吉だ!」「凶だった~」などと盛り上がるシーンでのおみくじは、アミューズメントともいえる。子どもがいる家庭では、手作りおみくじで遊ぶのもポピュラー。穴を開けた牛乳パックに、番号や吉凶を記したストローを仕込むだけで、作り方は簡単だ。ネット上でできる無料のおみくじも人気がある。

 多くの日本人は宗教に無頓着だとされるが、おみくじを引くときは神様との縁を感じているのかもしれない。

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