正しい「絵馬」の書き方は!? やってはいけないルールを解説の画像
正しい「絵馬」の書き方は!? やってはいけないルールを解説の画像

 日本人なら寺社に参拝し神仏を拝む機会は少なくない。加持祈祷を受けたり、お札やお守りをいただくなどして神仏に祈念することができるが、自分の言葉を用いて直接、神頼みできる方法は「絵馬」しかない。

■実は不思議だらけ!? 「絵馬」の意味や歴史

●絵馬とは

 絵馬(えま)とは、祈願や祈願成就のお礼のために、寺社に奉納する絵入りの額や木の板のことである。絵馬の種類としては、専門の画家が描いた「大絵馬」や「額絵馬」と、一般の職人が作った「小絵馬」の2種類がある。

●なぜ馬なのか?

 古代日本では馬のことを神馬(じんめ/かみうま)と呼び、神様が下界に降りてくる際の乗り物として神聖視していた。そのため、大願を祈願するときなどには生馬を献上する風習があった。しかし生馬をたびたび献上するのは金銭的に難しかったため、代わりに土で作った馬や木で作った馬形などを納めるようになり、しだいに現在のように絵に描いた馬、つまり絵馬を奉納するようになった。

 絵馬発祥の地としては、京都府の貴船神社が有名である。水の神である高龗神(たかおかみのかみ)をまつる貴船神社では雨乞いのときは黒馬、雨止めのときは白馬や赤馬を奉納していた。平安時代に本物の馬に代えて奉納するようになった「板立馬」と呼ばれる色づけした木製の馬が、絵馬の原型とされている。

 絵馬の上部が屋根形になっているのは神馬舎の名残とされている。神馬舎は現在も伊勢神宮(三重県)や多度大社(三重県)、住吉大社(大阪府)、金刀比羅宮(香川県)、日光東照宮(栃木県)などの大社に存在し、神馬が飼育されている。

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