■身だしなみや挨拶など、原点を見直すべき

――協会の、どんな点を変えてほしかったんですか?

「今回のような不祥事が出ても、協会員全員が危機感を感じているわけではありません。“どうせ来場所がある”とあぐらをかいている。本場所中は特にお客様を丁寧に迎え入れてほしいし、管轄する文部科学省には、もっと口を出してほしいですね。相撲という狭い世界で、関取に上がってチヤホヤされてきた方々が親方をするわけですから、世間と必ずズレが出るものです。さらに、主となる相撲取りは、もっと稽古すべき。身だしなみや挨拶など原点をもう1回見直すことです」

――基本もできていないと。

「それは部屋単位で違います。挨拶がしっかりできて、お客様に感謝の心を持って接する若い衆というと、阿武松部屋はそうですよ。だから、阿武松親方(元関脇・益荒雄)は、すごく理事に向いていると思います。先日、豆まきで阿武松親方とご一緒したんですが、“一門を越えて、理事会でしっかり議論していく”とおっしゃっていました。阿武松親方が、長引く騒動に風穴を開けてくれるのではと、期待しています」

 今後の展開を見守りたい。

大至伸行(だいし・のぶゆき)1968年8月23日、茨城県生まれ。84年の春場所で初土俵を踏み、94年名古屋場所で新入幕。最高位は前頭三枚目。現役時代より美声に定評があり、相撲甚句の歌い手として、巡業や花相撲でも活躍。2002年3月に引退し、準年寄を務めたが、03年6月に日本相撲協会を退職し、歌手の道へ。

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