金鯱賞は施行時期やレースの趣旨が変わりすぎて、データでの予想はできないレースだ。昨年から大阪杯の前哨戦として3月に行われることになったが、つまりは1回分しかデータの蓄積がない。その昨年は1、7、13番人気での決着。1番人気は時期移行前の金鯱賞を勝ち、有馬記念4着をはさんで出走したヤマカツエースだった。なにしろ1、7、13番人気での決着だから堅いとも荒れるとも言えないし、ヤマカツエースの中京適性を重視するにしても、当時1番人気になる立場だったのだから、適性の勝利だったのか底力の勝利だったのかは微妙なところだ。

■サトノダイヤモンドとスワーヴリチャードが参戦

 さらに今年は、大物の参戦があるという点で去年とはまったく事情が異なる。サトノダイヤモンドとスワーヴリチャードの参戦だ。サトノダイヤモンドは昨秋のフランス遠征のあと、有馬記念をパスしてここからの再始動。一方、スワーヴリチャードはアルゼンチン共和国杯に勝利したあと、ジャパンカップをパスして有馬記念に出走し4着。そこから間隔をあけてここへの出走となる。

 この2頭では○サトノダイヤモンドのほうが格上だが、状態面を考えると◎スワーヴリチャードのほうを上に取りたい。サトノダイヤモンドは、フォワ賞の時点で4着と明らかにデキの問題を抱えていたし、今回の帰厩後もトラックマンたちの評価はやや辛口。昨年の天皇賞(春)に出走した馬たちは、その後、状態が整わないケースが目立つが、この馬も秋までそれを引きずってしまった。負け癖がついてしまったのではないかという点も心配だ。一方、スワーヴリチャードは適条件のはずのジャパンカップを回避。これはジョッキーがかち合ったためではと筆者は見ているが、やや不得手な右回りの有馬記念を選んで、それでも4着なのだから地力はある。大阪杯よりも、左回りのここのほうが安心して買える。

■先行馬の積極策に期待

 ▲にヤマカツエース。コース巧者ということもそうだが、一応この馬には先行という選択肢もあるのでその点を重視した。◎○より前でレースを進めた場合、どちらかもしくは両方を封じて残すこともありうる。同様に、位置取りを意識して★メートルダール。基本的には差し馬だが、準オープンではマイルで先行もしている。これか△ダッシングブレイズあたりの積極策に期待したい。

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