■神様を迎える準備の日!?「大晦日」の起源と歴史
●大晦日の起源と歴史
大晦日の起源は平安時代までさかのぼる。当時の宮廷では、現在の節分やなまはげに似た「鬼やらい」という儀式が行われていた。元旦に降臨される歳神様をお迎えする準備として、鬼を追い払うのである。現在でも12月31日には、宮中や全国の神社で1年の罪やけがれをはらう「大祓い(おおはらい)」が行われている。
歳神様は元旦に各家にやって来て、五穀豊穣と1年の幸せをもたらしてくれる日本古来の神様である。正月様や歳徳様とも呼ばれ、やって来る方角のことを恵方と言う。かつて、1日は夜から始まるとされていたため、大晦日の日没が新年の始まりだった。そのため、大晦日の夕方から夜にかけては、家族全員がそろって縁起物の食事やお雑煮などを食べながら歳神様の訪れを待つのが通例であった。
また、眠らずに家の中で年越ししたり、家長が一家を代表して氏神の社に籠って新年を迎えることを「年取り」や「年籠り」と呼ぶ。禁を破って途中で寝てしまうと、白髪になったり、シワが増えたりといった天罰が下るという話が残っている。
■これが正解!?「大晦日」の正しい過ごし方
●大掃除
大切な歳神様に気分良く過ごしてもらうために、家内の掃除は欠かせない。遅くとも大晦日までに大掃除を終わらせたい。特に「掃き納め」と呼ばれ、1年の最後に行う掃き掃除は、念入りに行おう。せっかく来てくれた歳神様を追い出してしまうことになるので、くれぐれも新年早々に掃除しないように。
●年の湯
大晦日の夜に入るお風呂を「年の湯」と呼ぶ。昔は今ほど入浴する習慣がなかっため、ゆっくりと湯に浸かり、1年の垢や汚れをしっかり落とせる時間は貴重で贅沢だった。もちろん新年を迎えるにあたって体を清めるという意味がある。