レーヌミノルが本領を発揮する。前哨戦のオーシャンSは6着。0秒1差とはいえ、内容は物足りなかった。好位から3角で2番手に上がったが、肝心の直線で伸びを欠いたからだ。しかし、これを力負けと判断するのは早計だ。当時の仕上げは8分、いや7分程度だったかも知れない。「雪の影響で帰厩する時期がずれ込んだ」は本田師の弁で、調教過程を見ても、はっきり急仕上げだった。当時は2か月半の休み明けで追い切りは3本消化。量的に足りているように見える。しかし、当週こそ併走先着したが、その前の2週は併走遅れ。攻め駆けする馬がいっぱいに追っても反応できなかったのだ。前走について「楽に追走できたが、ラストは息切れしました」と騎乗した和田も準備不足を敗因に挙げた。

 前走が追い不足なら、2走目の変わり身は大きい。スプリンターとしての能力は現役でも屈指だ。桜花賞を勝ち、昨秋はマイルCSで4着に健闘したが、マイル戦を克服したのはポテンシャルの高さ。フルに能力を発揮するには6Fこそがベスト。先行域から今回はしっかり抜け出す。

■レッツゴードンキとレッドファルクスにも注目

 相手本線はまずレッツゴードンキ。昨年の高松宮記念の2着馬だが、同じレース間隔でも当時より立ち上がりが1週間早い。レース2週前時点で5本の坂路追いをこなしている。折り合い面の心配がない6F戦。今年も鋭く差してくる。

 ▲はレッドファルクス。今年は前哨戦を使っての参戦だが、阪急杯は自分の型にこだわり、勝ち馬と同タイムの3着に追い込んできた。レース12日後に早くも時計を出しており、鞍上はMデムーロ。スプリンターズS連覇の実力が怖い。

 ★はシルクロードSの勝ち馬ファインニードル。昨秋のG1経験を生かせるレース巧者だ。あとは、香港のブリザード、昨年の勝ち馬セイウンコウセイ、武豊騎乗のダンスディレクターが△評価。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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