運動会では親子でお弁当を食べない!? その歴史と現代の常識の画像
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 学校の定番行事のひとつである「運動会」。現代の日本では、全国ほとんどの幼稚園、保育園、小学校、中学校、高校で行われているが、そもそも運動会はいつの時代からあるのだろう? 運動会の歴史や、現代の運動会事情について解説していきたい。

■日本の運動会の成り立ち

 学校のみならず、会社や地域でも盛んに行われている「運動会」(うんどうかい)。ドイツなど欧米諸国で行われているスポーツ系の行事がルーツとされているものの、欧米諸国のそれと日本の運動会では異なる点がかなり多い。日本では多種多様な種目を行って点数を競い合い、運動会に備えて暑い中グラウンドで練習を重ねたりするのが一般的だが、欧米諸国のスポーツ系の行事では、特定の競技に特化していたり、さほど練習をしなかったり、日本の運動会と比べると、ラフでカジュアルな形態を取っている。そのため運動会は、近代日本独自の行事であると見なされている。

 日本で運動会が行われるようになったのは明治時代末期のことで、その当時は「富国強兵」(ふこくきょうへい)「国威発揚」(こくいはつよう)「健康増進」(けんこうぞうしん)など「強い国にするために、強くてたくましくて丈夫な国民を育てていこう」という目的の元、普及した。当時は「運動会」とは呼ばれず、「体操会」「競闘遊戯会」といった呼ばれ方をされていた。

■現代の「運動会」はどんな形態?

 現代の日本では、幼稚園、保育園、小学校、中学校、高等学校、支援学校、会社などの「集団活動が行われている団体」で、運動会が積極的に開催されている。小学校、中学校、高等学校、支援学校などでは、「特別活動」のひとつとして運動会が行われている。本項では、小学校の運動会を中心に解説していきたい。

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