■小学校の運動会

 小学校の運動会は、かつては9~10月の秋に開催されることが多かったのだが、近年では5~6月上旬の春に開催される学校が圧倒的に多くなっている。開催曜日は、土曜もしくは日曜で、これはなるべく多くの保護者らが応援に来られるようにするためであり、運動会が行われた週末の次の月曜日は「代休」とされ、児童は授業が休みとなる。

 幼稚園や保育園などの運動会は、午前中のみの開催で弁当を持参する必要がない場合も少なからずあるが、小学校の運動会は開会式、午前の競技、昼食、午後の競技、閉会式の順で、1日に渡って行われるのが一般的である。そのため、児童たちは運動会の途中で昼食をとるのだが、昼食時の形態は各小学校によって異なる。「保護者らがそれぞれの家庭の分の弁当を持参し、児童はお昼休みに保護者の元へ行き、家族一緒に昼食を取る」という昔ながらの形態を取っている学校もあれば、「保護者に児童の弁当を個別に用意してもらい、児童は各々のチーム席や教室で昼食をとる」あるいは「児童は平日の授業と変わらず給食を食べる」という学校もある。後者2つは、仕事や病気などのさまざまな家庭事情があり、家族に運動会に来てもらえない児童に対しての配慮とされている。

 児童数の多い大規模の小学校では「赤(紅)団/白団/青団/黄団」「赤(紅)組/白組/青組/黄組」といった具合に4チームに分かれてさまざまな種目の点数を競い合い、児童数が少ない小規模の小学校では「赤(紅)団/白団」「赤(紅)組/白組」など2チームに分かれて点数を競う合うことが多い。チーム分けは、全学年を縦割りにして、それぞれの学年の人数及び男女比率は均等にされる傾向にあり、メンバーの振り分けは多くの場合各学年の担任が行う。

 多くの学校で実施されている種目としては、徒競走(別名:かけっこ)、障害物競走、応援合戦、リレー、玉入れ、綱引き、ダンス、騎馬戦、組体操などがある。

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