■運動会の「組体操」に対する賛否

 上の項目でも何度か触れたが、運動会で行われるピラミッドやタワーなどの「組体操」による事故は、数十年前から発生している。1969~2014年度の間、組体操による死亡事故で9人の児童・生徒が命を落とし、また92人に後遺障害が認められた。

 にもかかわらず「保護者が感動する」「毎年やっている」「絆を実感できる」といった理由で、危険性を度外視した巨大なピラミッドやタワーをつくる学校は数多く存在している。2014年度、全国の小学校、中学校、高校で発生した組体操による事故は、約8500件。2014年度に限らず、訴訟になっているケースも散見されており、専門家は、組体操を児童や生徒にやらせることに対しての危険性を指摘し、巨大なピラミッドやタワーは避けて、安全性を保てる高さのものにとどめるべきであると、指摘している。

■まとめ

 学校行事の定番ともいえる「運動会」だが、現代では教員や生徒の負担が大きかったり、死亡事故のリスクが高い競技が実施されていたり、応援に来た保護者らのマナー違反が目についたり、いろいろと課題も存在する。我が子が運動会に参加するにあたって、疑問や不安がある場合は、あらかじめ学校や保育園に訪ねてみるとよいかもしれない。

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