今回のテーマは、日本で生まれて世界に広まった「カップ麺」です。私たちの生活に欠かせない、このファストフードにまつわる問題を3つ用意しました。(文中敬称略)
■【Q1】カップヌードルの大変革とは?
世界初のカップ麺は日清食品の『カップヌードル』で、その登場は1971(昭和46)年9月のことです。この新商品が世間で知られるきっかけは、翌年2月に発生した連合赤軍による「あさま山荘事件」でした。事件当時の現場はマイナス15度前後という弁当も凍る寒さ。そこで、山荘の前で待機する機動隊員の食事として『カップヌードル』が用意されます。そして、隊員たちがそれを食べるシーンがテレビに映し出されたことで、認知度が一気に上がったのです。以後、『カップヌードル』は国内で不動の地位を築き、やがて世界に市場を広げていくことになります。
そんな定番商品に、発売37年目の08年に大変革が起きます。さて、それは次のどんなことでしょう?
- (1)具材のエビが倍増した
- (2)麺が細くなり、同時にカロリーが低くなった
- (3)カップの素材が紙に変わった
■【Q2】あの商品のCMに関して正しいのは?
カップうどん&カップそばのナショナルブランドに、東洋水産の通称『マルちゃん赤いきつねと緑のたぬき』があります。といっても、両者は同時に誕生したのではありません。もともとは、油揚げの入った『赤いきつねうどん』が1978(昭和53)年に発売され、『緑のたぬき天そば』が登場したのは2年後のことです。
この2つの商品は、武田鉄矢が出演するユニークなCMでもおなじみです。では、『赤いきつねと緑のたぬき』のCMに関して正しいのは次のどれ?
- (1)ごく初期に、渥美清が出演していた
- (2)武田鉄矢は『3年B組金八先生』に主演する前から出演している
- (3)以前は山城新伍と川谷拓三が出演していた
■【Q3】実際にあった変わり種商品は?
1982(昭和57)年に明星食品から発売された『Quick1』は、実に画期的な商品でした。通常と比べて気泡を多くした麺を用いることで、お湯を注いでから3~5分待つことなく、1分で食べることができたのです。ところが、この特殊製法の麺は、“のびやすい”という弱点もありました。そのため、発売当初は話題を呼んだものの、すぐに販売不振となり、短期間で姿を消しました。なお、明星食品はそれから31年を経て、13年に初代とは別の製法で、2代目の『Quick1』を再発売しています。
カップ麺の歴史には、このようにオリジナリティを追求したものの市場に受けいれられず、短命に終わった商品が無数にあります。大塚食品が85年に発売した『アルキメンデス』という商品もそのひとつ。これはいったい、どんなものでしょうか?
- (1)乾麺にとろみのある餡をかけて食べる、かた焼きそばのような商品
- (2)ほうとうのような幅広麺のため、お湯を入れて10分待つ必要があった商品
- (3)氷水をかけて食べる、冷麺のような商品