健康に「良い仕事」「悪い仕事」衝撃リスト公開

「働き方改革」を掲げる安倍政権だが、国民の命を守るどころか大迷走。自分の体は、自分で守るしかない!

 Karoshi――そう、「過労死」は、今や世界共通語。長時間労働、残業代未払い、パワハラの横行と、苦行さながらの“日本の働き方”が問われている。 「NHKの女性記者(31)、電通の女性新入社員(24)の過労死問題もあり、“働き方改革”は喫緊の課題。今国会でも議題となっていました。しかし、安倍晋三首相は“裁量労働制”をめぐるデータを誤用。加えて、再燃した森友学園の問題への早急な対処が求められ、着地点を見失っている状況です」(厚生労働省担当記者)

 人々に、健やかに働き、暮らしてほしいとの切なる願いを胸に、本誌は今回、「健康に良い仕事、悪い仕事」を総力取材。皆さんの役に立てればと、衝撃データをすべて公開する。

■僧侶や農家、政治家も長寿

 かねてより“我慢して働く”姿勢が美徳とされてきた日本。だが、度が過ぎれば健康を害するのは自明だ。石蔵文信・大阪大学人間科学研究科未来共創センター招聘教授(医学博士)が、次のように指摘する。「(1)規則正しい暮らし、(2)ストレスが少ない、(3)適度な運動を行える――これが、健康に良い仕事の条件と言えるでしょう」

 では、最も「健康に良い仕事」とは何か? 徹底調査したところ、トップはなんと“僧侶”。いわゆる“お坊さん”である。「1980年代の国勢調査をベースにした調査でも、同様の結果が出ています。ダントツで1位です。仕事のノルマもなく、人間関係のストレスも少ない。早寝早起きで“お勤め”をし、食事も肉や脂質は控えめ。戒律により、酒やタバコも基本的にNGで、高齢になっても適度に仕事を続けられる。檀家回りなどで体を動かすことも、健康に寄与しているといいます」(前出の厚労省担当記者)

 とはいえ、お坊さんはレアケース。もっと誰もが就ける仕事は? 産業医として会社員の健康指導をしている下村洋一医師が言う。「林業、農業で働く人も、健康で長寿の人が多い傾向にあります。林業は自然に囲まれた職場環境で、人間関係のストレスも少ない。山を歩くことが、格好の運動にもなっています。ひと昔前は重労働だった農業も、最近は機械化されて肉体的な負担も減り、労働時間も短縮。農作業による適度な運動も、プラス材料です」

 他方、政治家も長寿だ。1月下旬に亡くなった野中広務元幹事長は、92歳の大往生。中曽根康弘元首相は今年5月に100歳を迎える。「高齢になっても、やりがいがある仕事を続け、人とのコミュニケーションが多い人は、元気な方が多いですね」(前出の石蔵教授)

 売り手よし、買い手よし、世間よし。近江商人よろしく「三方よし」の精神で世のため、人のため、自分のために働ければ、どんな職でも、健康でいられるだろう。

■タクシーやトラック運転手は?

 ともあれ、同じ職種でも、扱うジャンルによって「天国と地獄」……は言い過ぎだろうが、苦労の度合いが大きく違う。たとえば、運転手。トラックとタクシーでは、“健康度”に差がある。「マイナス面で言えば、どちらも長時間、狭い運転席にいるため、エコノミー症候群になりやすい。神経を使うので、高血圧の人が多い傾向にあります。それに加えて、タクシーの運転手は、16時間ほどの連続勤務になり、乗客を乗せている対人ストレスもあります」(前出の下川医師)

 付記すれば、トラッカーは、足を伸ばして休める空間の余裕があるだけマシ。休憩も比較的、自由に取りやすいのもプラスだ。

■公務員でも自衛隊や警察官などはキツイ

 一方、“まったり高給”のイメージが根強い公務員も、職種によって、雲泥の差があるようだ。「一番健康なのは、9時~5時勤務で、いわゆる“お役所仕事”の地方公務員。官庁のキャリア公務員は上昇志向が強く、人間関係、仕事上のストレスが多大で長時間労働に陥りがち。森友問題で槍玉に挙がった財務省はもちろん、健康を害しやすい」(前出の厚労省担当記者)

 自衛官や警察官など専門職の公務員は、緊急時の対処で神経をすり減らす。「反面、平常時はヒマで、喫煙量が増えたり、甘い物を食べたりしがち。肥満、動脈硬化などの生活習慣病の原因にもなりやすい職業文化です」(下村医師) 一概に“公務員”ではくくれないのだ。

 ちなみに、「営業マンでも、営業する相手先によって違います。作業員でも、頭と手足を使う現場の人と、システムエンジニア(SE)などPCを相手にする人で、大きく変わってきます」(労働系NPO関係者)

 IT(WEB)系の仕事は無法地帯。新しい業界のため、法整備が遅れており、長時間労働、パワハラなどが横行。心身のバランスを崩す人も多く現れている。

■新聞、テレビ、出版などマスコミ関係者は短命

 最後に、下村氏が発したひと言が、記者を奈落の底に突き落とす。過労死の多い“短命な職業”として、新聞、テレビ、出版社などマスコミ関係を挙げたのだ。「マスコミの人は、健康に無頓着。喫煙者が多く、お酒も毎晩飲みがち。そして、“自分だけは病気にならない”という妙な過信で、健診結果も放置。私の周りでも、大病になったマスコミの人は少なくないですね」

 ガクガク、ブルブル。マスコミの端っこにいる記者も、気をつけなくっちゃ。

本日の新着記事を読む