■公務員でも自衛隊や警察官などはキツイ

 一方、“まったり高給”のイメージが根強い公務員も、職種によって、雲泥の差があるようだ。「一番健康なのは、9時~5時勤務で、いわゆる“お役所仕事”の地方公務員。官庁のキャリア公務員は上昇志向が強く、人間関係、仕事上のストレスが多大で長時間労働に陥りがち。森友問題で槍玉に挙がった財務省はもちろん、健康を害しやすい」(前出の厚労省担当記者)

 自衛官や警察官など専門職の公務員は、緊急時の対処で神経をすり減らす。「反面、平常時はヒマで、喫煙量が増えたり、甘い物を食べたりしがち。肥満、動脈硬化などの生活習慣病の原因にもなりやすい職業文化です」(下村医師) 一概に“公務員”ではくくれないのだ。

 ちなみに、「営業マンでも、営業する相手先によって違います。作業員でも、頭と手足を使う現場の人と、システムエンジニア(SE)などPCを相手にする人で、大きく変わってきます」(労働系NPO関係者)

 IT(WEB)系の仕事は無法地帯。新しい業界のため、法整備が遅れており、長時間労働、パワハラなどが横行。心身のバランスを崩す人も多く現れている。

■新聞、テレビ、出版などマスコミ関係者は短命

 最後に、下村氏が発したひと言が、記者を奈落の底に突き落とす。過労死の多い“短命な職業”として、新聞、テレビ、出版社などマスコミ関係を挙げたのだ。「マスコミの人は、健康に無頓着。喫煙者が多く、お酒も毎晩飲みがち。そして、“自分だけは病気にならない”という妙な過信で、健診結果も放置。私の周りでも、大病になったマスコミの人は少なくないですね」

 ガクガク、ブルブル。マスコミの端っこにいる記者も、気をつけなくっちゃ。

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