ダウンタウン
ダウンタウン

 何かと、炎上が騒がれるテレビ界。そこで過去の問題番組を顧みれば、今なら切腹モノの爆弾企画だらけ!

■『とんねるずのみなさんのおかげでした』で時代錯誤な放送

 昨年来、テレビ番組の炎上が相次いでいる。9月に放送された『とんねるずのみなさんのおかげでした30周年記念SP』(フジテレビ系)では、往年の名物キャラクターの数々が登場したが、1990年代初頭のキャラ「保毛尾田保毛男」も復活。ネットを中心に批判の嵐が巻き起こった「LGBTに関する人権意識が高まる中、あまりに時代錯誤な放送。フジの宮内正喜社長が定例会見で“不快な面をお持ちになった方がいたことは、テレビ局としては大変遺憾なこと”と陳謝する事態になりました」(テレビ誌記者)

■大晦日の『絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!』でも

 しかし、その記憶もまだ新しい大晦日の『絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!』(日本テレビ系)で、またも同じようなことが起こる。ダウンタウン浜田雅功が顔を黒塗りにして映画『ビバリーヒルズ・コップ』のエディ・マーフィに扮したことが黒人差別だと物議を醸したのだ。「ブラックフェイスと呼ばれるこの黒塗りギャグは、海外では完全にアウト。謝罪どころか、番組打ち切りも当然の行為です」(前同)

 しかし、1月6日の『完全版SP』では、そのシーンが再び放送され、日テレは「差別の意図はなかった」という公式見解を出した。「これらの騒動では、昨今のテレビ制作の姿勢に疑問を示す声が大勢の中、表現の自由と人権侵害の線引きはどうするべきか、という議論も生まれました。しかし、こういう議論が起こること自体、現在の人権意識の高まりの証。思い返してみれば、長いテレビの歴史の中では“今じゃ絶対に再放送できないよな……”というような、とんでもない企画も大量に生まれていたんです」(TVライターの大山兼介氏)

■とんねるずやダウンタウンの黒歴史化した企画

 前出のとんねるずとダウンタウンだけでも、そんな地雷企画が目白押し。たとえば、『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジ系)で東野幸治が演じたパイマンというキャラ。動物園にいる象やオラウータンにパイをぶつけるというものだが、バラエティ番組に詳しい元放送作家は言う。「昨年10月の『ワイドナショー』で東野がパイマンの話をした際、佐々木恭子アナウンサーが“いろんな観点から今はアウトですよね”とバッサリ。明らかな動物虐待ですからね」

とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日テレ系)では、小学生が水着姿を披露することもあった「セクシー小学生ゴングショー」が明らかにNGだが、別の意味で黒歴史化した企画といえば「麻原彰晃の青春相談」だ。「演出を担当していたテリー伊藤が、当時注目を浴び始めていたオウム真理教の麻原を、面白いおじさんとして起用。参加者が麻原に好きな女優を質問すると、秋吉久美子が好きだったと答え、スタジオが歓声に包まれるという、完全にバカにした内容でした。さすがの天才・テリー伊藤も、4年後に麻原が地下鉄サリン事件を起こすとは想像できなかったでしょうね」(前出の元放送作家)

■『進め!電波少年』で松村邦洋が

 他の番組では、なんといっても危険を顧みないガチンコロケが多かった初期の『進め!電波少年』(日テレ系)が挙げられる。「渋谷のチーマーを更生させたい」という企画では、松村邦洋がチーマーに説教しようとしてボコボコにされたり、「バツイチになりた~い!」では、同じく松村が当時26歳の看護師と婚姻届を提出して、その3日後に離婚。戸籍上「バツイチ」となったりしている。

  1. 1
  2. 2
  3. 3