過去10年の桜花賞を前走レース別に振り返ると、チューリップ賞組が[7・4・6・27]で馬券に絡んだ馬の過半数を占める。フィリーズレビュー組が[2・0・2・52]だから、その差は歴然だ。3歳牝馬は、阪神JF、チューリップ賞、桜花賞がすべて同じコースで実施されるうえ、その阪神芝1600メートルが2006年秋から新設された外回りコースになって、紛れのないレースが増えた。

 世代内の強い馬がはっきりする度合いが高くなり、穴党にはやりづらいが、一般的な年ならチューリップ賞組については、ある傾向が見て取れる。一つはチューリップ賞と本番の桜花賞で、多少の順位変動があることだ。チューリップ賞組の前走着順成績を見ると、前走1~3着馬の成績がそれぞれあまり変わらない。強い馬がチューリップ賞を八分の仕上げで使って2着か3着→本番で1着という形は狙いやすい。アパパネやジュエラー、2着だったが昨年のリスグラシューなど、定番パターンでもある。ただ今年は、◎ラッキーライラックがチューリップ賞をきっちり勝ってしまい、トライアルと本番での順番の入れ替わりは期待しづらい。期待するならば▲マウレアと○リリーノーブルの入れ替わりだろう。

 もう一つ、チューリップ賞組は大敗してきた馬が、たまに複穴になることがある。15年の7番人気で2着クルミナル、8番人気で3着コンテッサトゥーレ、13年の14番人気で3着プリンセスジャックといった例だ。しかし今年は、そこまでの可能性を感じる馬はいない。△スカーレットカラーに3着を期待するぐらいか。ということで、◎○▲は順当なシルシで、相手として○を再度強調したい。

■シンザン記念とエルフィンS経由の馬も要注意

 この3頭を切り崩す馬がいるとしたら★アーモンドアイ。牝馬のワンツーだったのでレースレベルはともかく一応、牡馬相手の重賞を勝ったことは評価できる。今年に限らず、シンザン記念経由の馬とエルフィンS経由の馬はマークが必要だ。

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