激安居酒屋で24時間耐久「全部飲まなきゃ帰れまテン!」へべれけレポートの画像
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 居酒屋業界のデフレ化が止まらない。全品均一価格の激安居酒屋は今やもう珍しくなく、各チェーンは値下げ抗争を繰り返している。そんな中、業界を激震させる衝撃の飲み屋が現れたと聞き、ヘビードリンカーの女記者Kが現場に急行した。中央線・阿佐ヶ谷駅にある九州料理を売りにした酒場『H』。一見、何の変哲もない大衆居酒屋だが、店の前に置かれた看板には驚愕の文字が。『業界初! 24時間2400円飲み放題』。思わず目を疑った。単純計算で1時間100円で酒が飲める。ここは天国か。さらに毎月24日は24時間240円で飲み放題だという。もう常識を逸脱している。また、途中退店しても24時間以内なら出戻りOKだという。

 店内は広々としていて、なんとコタツ席まである。さっそく、ウキウキ気分で飲もうとしたとき、スマホが不吉に鳴り出す。ボスからだ。「24時間以内に店の酒を制覇しろ。全部で100種類だ!」 ガチャンと電話は切れた。こうして午後5時、地獄のデッドレース『24時間耐久全部飲まなきゃ帰れまテン』が幕を開けた。

■アラサー女子酒飲み仲間と結婚トークで盛り上がりながら

 24時間で100種類、しかも孤独。さすがに無理と開始から心がバキバキに折れていたKは、アラサー酒飲み仲間3人に助っ人を要請。店は博多料理がメインで、もつ鍋や明太子おろしが人気でオススメだという。鍋をつつきアラサー特有の結婚トークで盛り上がっていると、某キー局の夕方ニュースが取材にやって来た。テレビでも特集されるようだ。「アラサーの結婚話が面白かったんで放送しますね」 いや、そこ、関係ないやんけ! とヤケになって飲む。

 深夜0時。メンバーチェンジで、近所に住む女子Cが登場。そして噂を聞きつけ、弊社のオジサン編集部員の面々がワラワラと集まってきた。けったいな話だ。深夜2時頃には皆、酔いも回り、手元のおぼつかない50代編集者の手から酒が滑り、Kの靴いっぱいに注がれる事件が。もう勘弁してくれー。

■ひと風呂浴びてまた居酒屋へ! ついに、ゴールしたが

 朝6時、ここで一時帰宅。ひと風呂浴びて、またすぐ居酒屋に出かけるという、廃人といわれても仕方のないスケジュールである。午前10時。最後の助っ人は酒豪アラフォー女子のTさん。焼酎を5杯飲んでも余裕の表情の彼女は、飲み放題リストの酒を次々と制覇していく。Kもラストスパートをかけてマッコリのボトルを開けていき――。

 午後5時、ついにゴール! 酔い潰れて意識朦朧とする中、店員が「おめでとうございます」とクラッカーをパーンッと鳴らす。そういう気分でないというのはさておき、これだけの時間滞在し、飲み続けたのは女性客で初だという。まあ、そうでしょうね。飲んだ種類は85種類。制覇には一歩及ばず、ミッション失敗。しかし、確実に元は取れているはずであり、謎の達成感もあった。へべれけ状態で、帰路につき、その後、三日酔いまで引きずったKであった。

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