「あっ、ディープみたい」 多くの人が、そう思ったのではないだろうか。2月25日(日)、阪神競馬場で行われた「すみれS」のテレビ中継を見ていたのだが、後方を進んでいたキタノコマンドールが直線に向いて追い込み態勢に入ったとき、上体がぐっと低く沈み込んだのだ。それは、キタノコマンドールの父であるディープインパクトが、現役当時、追い込み態勢に入ったときに見せたフォームとまったく同じだった。

■宝塚記念にあてはめると、歴代7位タイに該当

 勝ち時計は、阪神芝良2200メートルで「2分11秒7」。これは、デビュー2戦目の馬がマークしたものとしては、とてつもなく速い。阪神の芝2200メートル戦というと、G1宝塚記念の舞台でもあるのだが、この2分11秒7を宝塚記念にあてはめると、驚くなかれ、歴代7位タイに該当するのである。キタノコマンドールが只者ではない証と言ってもいい。

■ディープインパクトとキングカメハメハの血の結晶

 父ディープインパクト、母の父キングカメハメハという血統の馬が皐月賞に出走するのは史上初。ディープインパクトとキングカメハメハは、種牡馬として、JRAにおいて「通算1000勝-重賞100勝」という大記録をともに達成しており、この両馬の血の結晶であるキタノコマンドールにかかる期待は大きい。関東へ初輸送、初の重賞など壁は高いが、勝って、いずれは世界のキタノになってほしい。

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