【実践1】競馬

 まずは、AI予想が最も多く参入している競馬からいってみよう。購入したのは2月4日の中央競馬。ネット競馬という情報サイトでは、複数のAI予想が数百円単位で販売されており、その中からピックアップして予想を購入することにした。

 まず、参加したのは東京5Rの未勝利戦。AIの買い目は、1番人気アモーレミオの単勝と、同馬を軸にした馬単馬券。すると結果は、アモーレミオが直線で1頭抜けた末脚を駆使して楽勝。2着も2番人気が突っ込んできて、単勝200円。馬単830円という堅い決着だった。

 正直、人間ではなく機械に乗るのだから、我々が考えられないような穴馬券を当てたかったので拍子抜け、と言いたいところなのだが、競馬記者に一蹴された。「賭ける側が穴馬を呼び込むことなんてできるわけがないでしょう。競馬は当てるか外れるかの2択で、人気は周りが勝手に決めたもの。このレースに関しては、外れる穴と当たる本命しか、AIはチョイスできなかったのだから、当たる穴を教えろというのは、ナンセンスにもほどがある」

 う~ん、ごもっともな意見。それでも薄給の中、馬券勝負に身を投じる我が身としては高配当をゲットしたい。そんな気持ちを抱えながら、続いて勝負したのは京都の7R。AIの本命は3番人気カラルの単勝と、同じく馬単流し。今回の単勝は5倍つくのでおいしいはず。しかし、カラルは直線に向いてもジワジワとしか伸びずに4着。続いて購入した京都8Rも、AIの本命は2番人気馬だったが、結果は6着。京都9Rも1番人気馬を本命にしたものの、3着。

 3回続けての敗戦だけに心が折れかかる。しかし、全レースを数秒で予想するのがAI。彼らの頭の中には、1日賭けての回収率のことしかなく、1R1Rに思いはないと聞いている。こうなれば我慢比べ。当たるまで、トコトンつきあってやろうじゃないか!

 そんな心の叫びが競馬の神様に届いたのか、今日の京都のメインレース、きさらぎ賞で結果を出した。本命だった4番人気サトノフェイバーが逃げ切って1着。単勝6900円と馬単3万1100円と大儲け。きっちり3レース分の損を取り戻したのだ。

 実は競馬で最近、儲けていなかった私。AIに丸乗りとはいえ、1万円近く浮いたことにご満悦だったのだが、会社でニヤニヤしていると、編集長からの雷が落ちた。「おいおい。なんだよ、この数百円という女子大生みたいな馬券の買い方は! まったくAIを信じてないじゃないか!」

「だったら私の給料を」と反論すると鼓膜を破られた。結果を報告すると私の買ったレースの回収率は125%。競馬をやらない人にとっては、大したことない数字に感じるかもしれないが、無作為にレースを選んでプラスで終わるなんて、かなりすごいことなんです。

  1. 1
  2. 2
  3. 3