ダノンプレミアムの回避で、がぜん混沌としてきた皐月賞。おそらくは弥生賞2着のワグネリアンが繰り上がって人気になると思われるが、狙いたいのは別の馬。皐月賞には定番の穴狙いパターンがあるからだ。それはあえてキレ味のないタイプを買う、あるいは1800メートル重賞で好走してきた馬を買う、というもの。

 同レースのステップレースの中で王道の弥生賞は、本番と同じコースで行われるが、意外と同レースの結果は皐月賞に直結しない。というのも、弥生賞はスローペースになりやすく、皐月賞は前半が流れる年も多いからだ。そうなると弥生賞の連対馬が本番で凡走することにつながるし、弥生賞をキレ負けで3~4着と負けていた馬が本番で馬券に絡んだりする。最近だと、ダンビュライトやエピファネイアが好例だ。

 一方でスプリングS組は、連対してこないと本番でのチャンスがない。共同通信杯も同様で、これら2レースでは連対していないと本番で馬券に絡むことが難しくなる。9ハロン戦は極端に遅いラップが発生しづらく、皐月賞が消耗戦になったり、ロングスパート戦になったときに似た適性が要求されるのだろう。

 今年は弥生賞が3~7ハロン目がずっと遅く、残り600メートルだけの競馬。★ワグネリアンは通過順としては5番手だが前とは離れたところを追走し、上がり最速の33秒7をマークして2着に入った。本番では位置取りがもっと後ろになるかもしれないし、前半のペースが速くなって同馬の決め手が生きない可能性もある。

■オウケンムーンが大一番制す

 皐月賞と相性の良い共同通信杯から◎オウケンムーン、スプリングSからは若干距離不安のある△ステルヴィオより○エポカドーロ。9ハロン戦の話を出したので、○をこの馬にしたが、本音を言うと○と同じか、それ以上に狙ってみたいのが▲タイムフライヤー。前走はまさかの5着だったが、あくまで叩き台のレース。本番で前が崩れて、上がりがかかるようになると復活の可能性は十分だ。

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