■ブランドシャツがたったの1000円!

 最後に衣。「良い物を安く買う」が鉄則の井村氏にとっては衣類も当然そう。だが、愛用品はこれまでのコスパ主義とは相反しそうな有名ブランド品だという。「良い物を長く着たいですからね。そこで今アツいのが、チェーン系リユース店。『モードオフ』や『トレジャーファクトリー』などの店がそうで、意外なお宝が安価で眠っているんです」

 有象無象のユーズド品が溢れる店内で、井村氏が狙うのは「有名ブランド品や、メイドインジャパンのものなど、高品質で、通常価格では割高な服」だ。「モードオフは半年に一度、半額祭りを実施するので、そこで一気に掘り出し物を買いまくります。ブランド専門のヴィンテージ店と違い、同店にはブランド愛好者が来ないため、意外なブランド品が残っていたりする。僕はポール・スミスのシャツを1000円台で購入したことがありますよ」

 同ブランドの新品は、1万2000円~5万円ほど。井村氏の購入品は「個人名の刺繍が入ったもの」だったそうだが、外側から見えず、気にならなければ“買い”だろう。

 ヘアカットに関しても一家言ある。「ずっと自分で自分の髪を切っていたんですが、見習い美容師のカットモデルになれるアプリに登録し、無料でやってもらったりもしていました。最後は先輩美容師がきちんと仕上げてくれるんですが、2時間くらいかかり、時間的なコスパが悪かったんです。そこで今は、“1000円カット”で切っています」

 しかし、ただの1000円カットではない。「下手な人に当たるのが怖い1000円カットですが、ようやく、いい人を見つけたんです。若い頃、お洒落な街・自由が丘でバリバリやっていたが、年を取り、この店に落ち着いたという人で、さすが自由が丘仕込みと言える腕です」

 衣類もヘアカットも、工夫と地道な努力しだいで、とんでもない優良コスパ品を発見できるのだ!

 見事なコスパ生活を送る井村氏。だが、その陰には“犠牲者”もいるという。「僕が口うるさく言うものだから、妻にはいつも苦労をかけています。最近、兄家族と株主優待券で遊園地に行ったんですが、僕は遊園地の高くてイマイチなご飯がどうしても許せなくて、昼に一人、何も食べなかったんです。兄は呆れて、“何か買え”とお金を渡してくれましたが、そういうことではない。人のお金でも、ドブに捨てるようなことはできないんです。その横で妻はさばさばした表情で、一番安いカレーを頼んでいました……」 コスパ生活も、ほどほどがいいのかもしれない。

【まだまだある!井村氏のやりすぎコスパ生活】

¥金券ショップの店員と世間話できる関係になれ!――「お得に金券を売買できます。狙い目エリアは新宿西口」(井村氏=以下同)

¥知人の結婚のご祝儀は領収書をもらい、接待交際費として税務署に申告せよ!――「芸人時代も、どんなにセコいと言われようがもらっていました」

¥観光地価格の旅行先ではスーパーの惣菜で夕食を済ませよ!――「さすがに嫁が不機嫌になったことがあります……」

¥妻の誕生日のプレゼントは自作の「奥さまご優待券」を渡せ!――「製作コスト0円! でも妻は使わないことも。なんでかな……」

井村俊哉(いむら・としや)

投資家。1984年9月10日生まれ。群馬大学卒。お笑いトリオ『ザ・フライ』で『キングオブコント2011』準決勝進出。昨年6月に引退。学生時代から株式投資を始め、芸人時代には株で生活費を稼ぐ。昨年には“億り人”に。同時に周囲が引くほどのコスパ人間でもある。

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