肉まんに電子タバコも…「過剰ニオイ論争」勃発中の画像
肉まんに電子タバコも…「過剰ニオイ論争」勃発中の画像

 花咲く頃が過ぎれば、今度は“鼻曲がる頃”――。気温が上がるにつれ、トラブルの種も増える時季だ。「最近、電車に乗ると若い人が露骨に汗だくの私を避けるように離れていくので、こたえます。くたびれたオヤジだけど、清潔にはしてるんだぞ! と言いたい」(50代サラリーマン) そう、ここ最近、どうにも世の中が「ニオイ」に敏感すぎるようなのだ。

■オードリーの春日俊彰も豚饅で…

 臭いで人を不快にさせる「スメルハラスメント」が問題になる今、口臭や足などの“悪臭”対策を十分にするのは当然のエチケット。だが、近年は、「コレ、そこまでダメ?」と言うような論争も起きている。「ボク、大阪に帰省して東京に戻るときは必ず551蓬莱(大阪の豚まんメーカー)の豚饅を買うんです。アツアツを新幹線で頬張るのが好きで。それだけやのに、最近、妙に肩身が狭いんですよ」(30代ライター)

 この豚饅の独特の香りに、「臭い」と噛みつく人が数多くいるという。お笑いコンビ・オードリー春日俊彰もテレビで「新幹線で豚饅を食べたら隣のおばさんにキレられた」というエピソードを披露。セクシーアイドルの桃乃木かなは、自身のツイッターで頭からビニール袋をかぶって豚饅を食べる画像をアップ。「“我慢できないのでこれで許してください”とコメントをつけて笑いにしていましたが、車内で豚饅を食べる程度のことが、いつからそれほどの“罪”になったのかという皮肉も感じます」(全国紙社会部記者)

■電子タバコやタクシーでも

“ニオイ警察”の矛先は、急増中の電子タバコにも。「最近は“禁煙だけど電子タバコはOK”という店もあります。健康被害を招く副流煙が出ないとされているためなんですが、今度は電子タバコ独特の甘い香りが“不快だ”という客が増えているとか。煙が出ることも嫌悪感の一因なんでしょうが、実害ゼロでも許せないというのは、すでにイチャモンの域ですよ」(グルメライター)

 さらには、こんなところにも“ニオイ警察”が。「新宿で酔った若い女性を乗せたら、車に乗るなり“くっさ!”と絶叫して窓を全開。200メートルくらいで“やっぱ無理!”と下車。“410円です”と言ったら、“臭いくせに、金取るの!?”と騒ぎだしたので、そのまま降ろしました。向こうからしたら臭いオヤジでも、言われたら傷つきますよね」(タクシー運転手)

■悪質なクレームの増加

 ある社会学者は、近年、日本に“クレーマー気質”がはびこっていると言う。「日本労働組合総連合会の調査によると、いわゆる“悪質クレーム”が増えたと感じる消費者は全体の49.8%、接客業務従事者では56.4%にもなるとか。週刊誌やSNSなどでもちょっとした不倫や失言を過剰に叩いて憂さを晴らす雰囲気が強くなっています。そういう空気が、日常にも反映しているのでは」

 人に言っているうちはいいが、ふとしたことで“言われる側”になるかも……と思えば、やりすぎることもないはず。せちがらい世の中。人に優しく、もう少し寛容に生きられないものか。

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