東京五輪が利権争いで大ピンチ? 新国立競技場「完成しない可能性」

“ザハ案”廃止に端を発し、のっけからドタバタ続きの五輪会場。悪巧みする奴らのせいでニッポンが大恥をかく!?

 2020年の開催まであと2年に迫った東京五輪に、暗雲が垂れ込めている。「メインスタジアムとなる新国立競技場を中心とした明治神宮外苑地区は、現在も利権争いの巣窟となっています。ヘタをすると、工事が遅れる可能性も否定できません」

 こう語るのは、都政担当のベテラン記者だ。「新国立競技場自体は、来年11月30日の完成に向け、着々と工事が進められています。問題は“サブトラック”です」(前同)

 オリンピックを開催するには、新国立競技場に設置される400メートルトラック8レーンとは別に、まったく同じ広さのサブトラックを設けなければならない。「2010年の規約改正により、世界選手権や日本選手権が行えるのは、サブトラックを持つ競技場のみと定められました」(同)

 なぜ、そうした決まりができたのかというと、「五輪開催中、メインの競技場は、絶えず様々な陸上競技に使用されています。そこで、選手がウォーミングアップするための場所として、競技場から徒歩圏内の場所に、本番と同規模のトラックを設置する決まりになったんです」(同)

■サブトラックは神宮外苑の軟式野球場設置が決まったが

 だが、その設置場所を巡り、深刻な問題が噴出しているというのだ――。「当初は、神宮第二球場に“常設”するとの案がありました。ところが、スペースが足りないということで、この計画は立ち消え、神宮外苑の軟式野球場に設けることに決まりました。しかし昨年夏、この土地を所有する明治神宮が常設に反対したため“仮設”とする方向で修正されたんです。ですから、東京五輪が終わればサブトラックは取り壊されます」(同)

 この仮設サブトラックの建設および取り壊しには当初、100億円がかかると見積もられていた。「使い捨てとなるサブトラックに、そんな巨費をかけるのかと、当然、批判の声も上がりました」(同)

 だが、そもそも明治神宮側がサブトラックの常設に反対したのには、深い事情があるという。「15年4月に東京都は、新国立競技場の建築主である日本スポーツ振興センター(JSC)や、明治神宮を中心とする一帯の地権者と、『神宮外苑地区まちづくりに係る基本覚書』を締結しました。五輪後を見据えて、新国立競技場を中心とする国民のためのスポーツ集積場を作るためです。しかし、以来3年近くまともな話し合いはなく、ある日いきなり、“サブトラックの建設地は軟式野球場でお願いしたい”と要請されたんです。それで明治神宮が激怒。仮設しか許可しないという話になったんです」(関係者)

 しかも、サブトラックが“仮設”と決まったことで、新国立競技場の東京五輪後の利用は、サッカーなどの“球技専用”に限られることとなった。「巨額を投じて作る新国立の陸上施設が、無用の長物になります。サブトラックなしでは、世界陸上などの国際大会は開催できないからです」(前同)

■野球くじの利益を陸連に分配することで手打ち

 仮説案に日本陸上競技連盟は反対したが、「『toto』などスポーツくじを管理するJSCが、“野球くじの利益を陸連に分配する”ということで、手打ちをしたという話です」(同)

 JSCは、野球賭博問題の再燃を危惧していたため、当初はスポーツ振興くじに野球を含めることには消極的だった。「過去の方針から一転、今年2月に野球くじ案が再浮上。来年の導入に向けて動き始めた裏には、こうした事情があったんです」(同)

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