シュヴァルグランが今年こそ勝つ。春の天皇賞は一昨年が3着、昨年が2着。いずれもキタサンブラックの後塵を拝したが、今年はステップレースを変えてきた。3000メートルの阪神大賞典ではなく、2000メートルの大阪杯を選択。馬優先主義の友道師。今年6歳の年齢を考慮に入れたのだろう。長距離から長距離では馬体への負担が大きい。あくまで狙いは天皇賞。本番を重視した結果だと推察できる。大阪杯は見せ場なく13着に終わったが、もともと2000メートルでは距離不足のうえに、レースは先行馬に有利なスロー。流れにも乗れなかったのだから、この大敗には目をつぶってもいい。それに今季は放牧帰りの時点から気配が薄かった。のんびり感があり、乗り込んでも一向に動きが上向かなかった。最終追いの坂路で、同馬らしさが垣間見えたが、時すでに遅しだった。

 今回はレースを使った効果が、はっきり見られる。緩みがあった馬体が引き締まってきたし、気持ちの乗りも本来に近いもの。15日のレース2週前追い切りは追走して先着と、動きもガラリと変わってきた。最も得意とする舞台で、鞍上のH・ボウマンは昨秋のジャパンC勝ちのコンビ。不動の本命評価でいい。

■クリンチャーやレインボーラインも有力

 ライバル一番手はクリンチャー。前走の阪神大賞典は1周目の3角で引っ掛かった。そのため、2週目の3角過ぎは見た目にも手応えが悪かったが、驚くのは直線で3着まで差して来たこと。相当なスタミナがある。強力な2着候補だ。

 ▲はレインボーライン。阪神大賞典勝ちは3角、早めの進出から差し切った。こんな競馬ができれば本番でも有力だ。★はチェスナットコート。成長力あるハーツクライ産駒がグングン力をつけてきた。あとガンコ、サトノクロニクル、トーセンバジルが押さえの△。(日刊ゲンダイ大阪記者)

あわせて読む:
・【武豊】ディープインパクト、キタサンブラック…2万1000回騎乗で思い出す名馬たち
・浜田雅功「ギャルやんか!」ガールズケイリン太田りゆ選手の過去に驚愕