■日本人メジャーリーガーの先駆者、野茂英雄

 そして、日本人メジャー選手の先駆者となったのが、野茂英雄。独特のトルネード投法で繰り出すフォークは全米の度肝を抜き、“ドクターK”と呼ばれた。アメリカで延べ8球団を渡り歩き、メジャー史上4人目の、両リーグでのノーヒットノーラン達成者でもある。「近鉄を任意引退してまで海を渡った彼の行動がなければ、今日のような日本人メジャーリーガーの隆盛はありえませんでした。本当の意味での“サムライ”ですよ」(スポーツ紙デスク)

 先発投手として伸び悩んでいたが、抑えに転向するや、本領を発揮してセーブの山を築いていったのが“大魔神”こと佐々木主浩。「154キロの速球と、落差の大きなフォークで三振の山を築くスタイルはメジャーでも十分に通用しました。まさに大魔神という風貌が大好きでしたねえ」(横浜ファンのフリーライター)

 同じく抑えのスペシャリストとなったのが今年、巨人に復帰した上原浩治だ。「デビュー時から、早いリズムで小気味よく打者を打ち取っていくスタイルは変わらない。魂そのものを乗せるような投球を、また日本で見られるなんて夢のようです」(巨人ファン)

 そして、忘れてはならない“平成の怪物”松坂大輔。「やっぱり、時代の顔でしたからねぇ。ソフトバンク時代はあまりにひどかったけど、それでも“復活”を期待したくなるのもスター性でしょう」(専門誌記者)

 その衣鉢を継ぐ男、田中将大にも触れておこう。「日本での最後のシーズン、楽天で24勝0敗という驚異の数字を残し、チームを日本一に導いたのは忘れられません。東日本大震災から立ち上がる東北が、どれほど勇気をもらったか。戦後の日本人にとって、プロ野球とはああいう存在だったのかな……なんて思いました」(仙台の地元紙記者)

 去った者、残る者。そして見る者。グラウンドには、それぞれのドラマや生き様が刻まれている。だから、野球は最高に面白い!

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