加藤綾子の評価はまだこれから?

 私は、これから加藤が女優として開花するのではと、期待している。というのは、この木下という役、ドラマのオリジナルキャラなのだ。海堂尊の原作『ブラックペアン1988』(講談社)には製薬会社の人間が医者を接待するシーンはあるものの、今回、加藤が演じている木下ほどの存在感はない。そう、この役柄は、加藤綾子の女優デビューに合わせて作られたキャラクターと言えるのだ。それだけに内野聖陽ら大物俳優との一対一のやりとりも多いし、物語のキーマンであることは間違いない。

 しかも、同じくTBS日曜劇場の名作、『半沢直樹』を手がけたプロデューサーが、加藤の出演を切望していたという情報もある。物語の後半に向けて右肩上がりで視聴率を伸ばした『半沢直樹』を思えば、今後、キーパーソンである木下は、ますます魅力的なキャラクターになるはず。“女優カトパン”の名が、世に轟く可能性も十分あるのだ。

 加藤は、本作の他にも連続テレビ小説半分、青い。』(NHK)にも出演。一瞬しか登場しないアナウンサー役だったのだが、このときもバブルファッションが似合いすぎと、話題になった。その芝居の良い悪いにかかわらず、登場するだけでニュースになる女、カトパンの魅力を『ブラックペアン』はどこまで引き出せるか。加藤の初々しい演技とともに、物語の今後に注目したい。(半澤則吉)

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